ATTO Disk Benchmark 3.05でも860 EVOが高速

最後に「ATTO Disk Benchmark 3.05」を利用して、転送速度を計測してみた。860 EVO 1TBでは、転送サイズ64MBでのリードが563.940MB/秒、ライトが533.315MB/秒と、リード、ライトともに公称値を上回る結果となった。

850 EVO 1TBでは、同じく転送サイズ64MBのリードが558.077MB/秒、ライトが530.971MB/秒であり、こちらもわずかだが860 EVO 1TBのほうが高速であった。

  • Samsung SSD 860 EVO、Samsung SSD 850 EVO 1TB

    Samsung SSD 860 EVO 1TB

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    Samsung SSD 850 EVO 1TB

SATA 6Gbps対応SSDの完成形ともいえる製品

最近のSSDは、M.2フォームファクタでNVMeに対応したハイエンド製品と、従来のSATA 6Gbps対応のミドルレンジ製品に大別される。現在、まだまだM.2に対応していないPCを使っている人は多いだろう。

今回の860 EVOは、従来モデルの850 EVOと比べて、カタログ上のスペックの差はそれほど大きくないが、実際の使用感に近いと思われるファイルコピーテストでは大きな差が出た。SATA 6Gbps対応製品としては、ほぼ限界のパフォーマンスを出しているといえるだろう。また、書き換え可能容量が従来の2倍から8倍に大きく向上していることも高く評価できる。

860 EVOは、性能、信頼性、コストパフォーマンスともに満足できる、SATA 6Gbps対応SSDの完成形ともいえる製品だ。現在、SATA対応HDDを使っていて、パフォーマンスに不満がある人はもちろん、SATA対応SSDの容量や速度に不満が出てきたという人にも、換装用の選択肢としておすすめできる。特に、数年前の2.5インチHDD搭載ノートPCのユーザーなら、860 EVOに換装することで、OSやアプリの動作が格段に高速化され、また数年現役でいられるようになるだろう(メーカー製PCのストレージをユーザーが交換すると、保証の対象外となる点に注意)。