年末年始にゆったりと一人暮らしのお部屋で過ごすのも魅力的なもの。せっかくならお正月飾りを飾って、気持ちも新たに新しい年を迎えたいものです。

お正月飾りを飾るのでしょうか?

そもそもお正月飾りとは何のためにするのでしょうか?

そこで一人暮らしのお部屋におすすめのお正月飾りや基本的知識を、門松などの通信販売を行っている「株式会社岩や」さんに教えていただきました。

「お正月の神様は新年を迎えると家に入ってくると言われていて、下りてきた神様が玄関の門松などお正月飾りにいったん宿ってから、家に入ってくるそうです。また、しめ縄は稲わらのもとを、朝日のあたる東または南向きにして飾ることで、運気が入ってくるとされます。お盆のかがり火と同じように、お正月飾りは神様が下りてくる目印だと考えればよいのではないでしょうか」

人暮らしの人でもお部屋に飾りやすいのは、どんなお正月飾りですか?

「まずは小さな門松がおすすめです。最近は100円ショップなどでも扱っているので、手軽に購入できますよ。玄関に飾ればお正月気分が演出できるでしょう。また、正月リースといわれる、リース形の輪飾りもいいですね。ドアにフックをつけて飾るとよいでしょう。

室内では鏡餅を飾ります。一人暮らしの家に神棚や床の間はないでしょうから、玄関の靴箱の上がおすすめです。半紙かコピー用紙などの白い紙を半分に折って敷き、その上にのせましょう。もし三方(さんぽう・さんぼう:お供え物などをのせる際に使う、儀式的な台)があれば白い紙に三方をのせ、その上に鏡餅をのせます。紙を敷くことで場を清め、神様に捧げるものが汚れるのを避けるという意味があります。そして、地方によっては、その三方の前に、おじゃこ(煮干し)やとろろ昆布、干し柿など、いろいろなものを供えたりもしますね」

お正月飾りはいつごろ飾って、いつごろ外せばよいでしょうか?

「いわゆる『一夜飾り』といわれる12月31日に飾ることは避けたいので、その前に飾りましょう。クリスマスが終わったら飾るという人もいます。また、外す時期ですが、近年はさまざまになっているようで、仕事はじめには外すという人もいれば、七草まで、成人式まで、15日までと、その人その人のタイミングにもよります。また、地域の神社などでどんど焼き(家のしめ飾りや過去に授かったお札やお守りを焼く儀式)を開催する日までなど、地方にもよります。ちなみに、わが社のある地域ではどんど焼きに合わせて外すことが多いですね」

お正月飾りは飾り方も飾る時期も地域や個人によってさまざまとのことですが、神聖なものという気持ちは忘れずに、でもあまり堅苦しく考えることなく、新年に気持ちを新たにするきっかけにできたらよいですね。

《取材協力》
株式会社岩や http://www.iwaya-hp.com/