お笑いコンビ・ダウンタウンの松本人志(54)が、17日に放送されたフジテレビ系トーク番組『ワイドナショー』(毎週日曜10:00~11:15)で、昨今のパワハラ事情について持論を展開した。

松本人志

職場内の優位性を背景に精神的苦痛を与えるパワーハラスメント。この日、女優・鈴木砂羽(44)が主演、初演出する舞台での土下座強要・降板騒動が番組内で取り上げられ、松本は「僕は現場にいたわけじゃないからあまり言えない」「これはどうか分からないですけど」と前置きし、「本当に変なパワハラの人はいますよ。でも、本当にパワハラされていたら『パワハラですよ』と言えないじゃないですか? だってそれ、パワー受けてないもんね」と主張した。

その上で、「タチが悪いのが、お気軽なクーデター的な感じで『パワハラ』と言うヤツが増えてきた。この『パワハラ』は"強い者いじめ"ですよ」と指摘。「われわれは若手の頃、弱い者いじめをされて『クソ! 見返すぞ!』とがんばってそれなりの地位に来たのに、今度は"強い者いじめ"を受ける」と胸中を告白し、「本当にがんばりがいのない世の中になってきたし、教育的指導みたいなのがもうでけへんよね」と嘆いた。

鈴木の舞台に出演することが決まっていた鳳恵弥(36)、牧野美千子(52)は、主催者側から降板を言い渡され、本番2日前にブログを投稿。鳳は「土下座をするように砂羽さんから促され、頭を下げました」「演出家と演出助手が揃ってふんぞり返り劇団の代表者であり、脚本家であり、プロデューサーの江頭美智留先生に頭を下げさせている姿、余りにも常軌を逸していて、言葉がありませんでした」などと告発し、鈴木は初日上演後に会見を開いて反論した。

松本は、「人間関係がちょっとこじれたんでしょうけど」と降板した2人に同情するも、「パワハラと言われてしまったらわれわれ何にも言えなくて。偉くなればなるほど、舌打ち1つでパワハラって言われるもんね? ため息でも『こえー!』ってなるわけじゃないですか?」と自分の立場に置き換えて意見を述べていた。