国際自動車と日本ユニシスはこのほど、共同開発したスマートフォンアプリを使用し、国土交通省が行うタクシー事前確定運賃サービスの実証実験に参加した。

事前確定運賃サービス実証実験専用アプリの画面イメージ

2020年に向けた政府の「観光ビジョン実現プログラム2017」内には、「世界水準のタクシーサービスの充実」として「事前確定運賃」が掲げられている。また、タクシーは公共交通機関でありながら、電車やバスなどと比較して事前に料金が確定していない点で消費者に選ばれにくく、目的地に到着するまで料金がわからないことや、交通状況によって料金の変動があることなどが特有の課題となっている。

タクシー事前確定運賃は、事前確定運賃サービス実証実験専用アプリで入力した乗車地・降車地間の地図上の走行距離、渋滞予測時間などを踏まえて算出した運賃額でタクシーが利用できるというもの。確定後は渋滞などが生じても運賃は変わらず、降りる直前までメーターを気にする必要もなくなるという。

事前確定運賃額が3,000円以上の運送のみ利用可能(距離の目安)

実証実験の期間は、8月7日9時~10月6日24時。対象エリアは、東京都内23区および三鷹市、武蔵野市。対象台数は、320台。利用方法は、1.「事前確定運賃実証実験アプリをダウンロード」、2.「乗車地・降車地、高速道路利用の可否、障がい者割引適用の可否を入力」、3.「表示された『事前確定運賃』で問題なければ確定ボタンを押す」、4.「注文が確定」、5.「乗車地でタクシーに乗車」となる。事前確定運賃サービス実証実験専用アプリは、8月7日より、「App Store」「Google Play」でダウンロード可能となっている。

なお、今回の実証実験では、事前確定運賃額が3,000円以上の運送のみ利用可能(初乗り料金、迎車料金、各種割増・割引を含む)。運送途中で大幅なルートの変更を行う場合は、乗車地点から作動しているメーター運賃を収受する。また、事前確定運賃サービスは国土交通省の実証実験として行い、一般社団法人東京ハイヤー・タクシー協会が協力して実施するものであり、事前確定運賃サービス実証実験専用アプリ上で回答する簡単なアンケートへの協力を呼びかけている。