2.5次元アーティストグループ、ツキクラの単独イベント『TSUKINO CROWD FESTIVAL 2017 SPRING』が5月13日、Zepp Tokyoで行われた。出演は荒一陽、市川太一、糸川耀士郎、井上雄貴、大海将一郎、菊地燎、小松準弥、徳武竜也、西野太盛、筆村栄心、古畑恵介、松岡一平。加えて、この春より加入した2期生の、飯塚達哉、岡延明、熊谷大樹、白岩瑠姫、田村昇三、寺下知輝、仲島大輔、馬場惇平。

ツキクラ1期生の12名

ツキクラはメンバーそれぞれが『劇団アルタイル』という二次元ユニットのキャラクターを演じている。今夏リリース予定の新曲のメインボーカルをかけた「ツキクラ×劇団アルタイル総選挙」の結果発表も行われた、充実のイベントの模様をレポートする。

12色のメンバーカラーのライトで客席が彩られる中、まずは1期生の12名が登場し、「未来のPiece」のショートバージョンを披露。続いて、黒いTシャツ姿の2期生が登場し、「グロリアス・ストーリー」を披露した。2期生がステージパフォーマンスをしたのは今回が初めて。初々しく元気いっぱいな様子に、ファンも大きな声援を送った。

ツキクラ2期生によるパフォーマンス

1期生が再び登場し、総勢20名がZepp Tokyoのステージに並ぶ。「2期生のフレッシュさに負けないように」と、1期生達はそれぞれ気合いの入った大声で自己紹介を行った。そんな中、徳武だけは「フレッシュに、だよね?」と前フリをしつつ得意の”おじいちゃん声”で挨拶し、笑いを誘った。

ユニットごとのライブパートは、井上、小松、徳武、古畑のRigelからスタート。「Break It Down」で一気に会場をヒートアップさせると、糸川、大海、松岡のRegulusが馬跳びをしながら仲良く登場し、「ボクらだけの歌」を披露した。続いては荒、市川、菊地、西野、筆村のSargasが「Hearts of Sargas」をフルバージョンで初披露。その後に続くSargasメンバーによるMCタイムでは、「Hearts of Sargas」のダンスの激しさを物語るよう、全員が荒い息を吐きながら4月に行われた劇団アルタイルのイベントでのパフォーマンスを振り返る。

Sargas

市川太一

筆村栄心

「Hearts of Sargas」の歌い出しは荒だが、先日のイベントでは演出の都合上、荒の歌いだしが削られてしまい、「荒しゃんがシュンとしてた。可愛いでしょ?」と市川が明かすと、荒は「残念だったけど、あの演出はカッコよかった」と照れながら語った。

続いてRegulusが「ルイトモ」を、Rigelが「Baby Love」をそれぞれ歌い上げ、再び登場したRegulusが「しあわせの花束」を披露した流れでMCタイムに。松岡が「将ちゃんと耀ちゃんの二人が『劇団アルタイル』のタツヒコとトウマの顔をして踊るから、自分もイツキになれた」と言うと、糸川から、松岡の笑顔いっぱいのパフォーマンスを、ダンスの先生は「お手本にして」と二人に言っていたことが明かされる。Regulusの結束が現れたMCとなった。

Regulus

大海将一郎

その後、Rigelの「花言葉」、Regulusの「Galaxy Fantasy」がそれぞれ披露された後、再びRigelが登場し、「Ki-Ra-Ri」を熱唱。古畑の「行くぜ!」という煽りで会場の熱気が上がっていく。RigelのMCコーナーでは、歌う時に『劇団アルタイル』のキャラクターをどう意識しているか、という話題に対し、小松は「ヨウスケには包容力があるから、歌う時は包容力が出るよう意識してる。俺にはないけど」と笑った。また、井上はリンタロウとして臨んだレコーディングを「演じるというよりは、自分がリンちゃんになったつもりで、ディレクションを一つひとつ吸収して歌った」と振り返った。

Rigel

井上雄貴

小松準弥

続いて2期生による「I need you」が披露された後、再びSargasが登場し「永遠のShining star」を歌う。「君たちのために」という歌詞に合わせ西野が客席を見ながらステージを指差していく姿が印象的だった。

Regulusの「Beautiful World」、Rigelの「Now or Never」で盛り上がりが最高潮に達すると、1期生と2期生が再びステージに集合。最後は全員で「未来のPiece」のフルバージョンを歌い上げ、笑顔のままライブパートは終了した。

荒一陽

糸川耀士郎

松岡一平

古畑恵介

西野太盛

徳武竜也

菊地燎

ここで1期生は退場し、2期生のみがステージに残ると、一人ひとりが今日の感想を口にする。この日に向けて2期生全員に手紙を書いてきたという田村は、話す前から感極まって泣き出してしまう。すると仲島も「応援していたツキクラの皆さんと同じステージに立てるのが嬉しくて……本当に幸せでした」とつられて泣き出してしまい、2期生の初ステージに掛けた思いの強さが伺えた。

後半は、MCに星野卓也を迎えいよいよ「ツキクラ×劇団アルタイル総選挙」の結果発表。先ほどのライブパートとは打って変わって緊張した面持ちの1期生12名が、静かに発表を待ち、観客も固唾を飲んでその様子を見守る。

今回の総選挙は、6位以内に選抜されたメンバーが新曲のメインボーカルを担当する。また、6位から4位までの3名がトリオで、3位と2位がデュエットで、1位がソロでそれぞれカップリング曲を歌う予定だ。6位に選ばれたのは古畑。ステージ中央に進むが、コメントを言おうにも、言葉を詰まらせる。「俺には、……大切な人がいます。その人は俺が辛い時にいつも欲しい言葉をくれて、魔法使いみたいな人だなと思ってて、俺はその人のためならなんだってできるんだって思わせてくれる人です。皆さんのことです」と涙ながらにファンへの感謝を述べた。

5位に選ばれたのは大海。「応援してくださった皆様本当にありがとうございます。これからもっともっと成長していきたいと思いますので、大海将一郎をよろしくお願いします!」と真剣な表情でコメントした。大海が立ち位置に戻ると、隣の井上が小さく大海とハイタッチしていた。

4位は意外にも、昨年の総選挙で1位を獲得し、今回の中間発表でも2位につけていた井上。会場からどよめきの声が起こったものの、井上は「順位は落ちてしまったんですけど、皆さんからの応援が嬉しかったです。僕はこの4位にも胸を張っておりますので、これからも応援よろしくお願いします」と誇らしげに笑った。

3位に呼ばれたのは小松。「総選挙っていうのは考えるところも色々あったんですけど、止まっていられないから、ここまで頑張り続けてきて。ヨウスケと出会って、ツキクラと『アル劇』がもっと好きになっていました。2期生も入ったので、順位に関係なくみんなでこれからも頑張って行くので、応援よろしくお願いします!」と力強くコメントした。

2位に名前が呼ばれたのは、中間発表で11位だった糸川。こちらも意外な結果に客席から大きな歓声が上がる。糸川も涙を浮かべながらステージ中央に登場し、「もう、ダメかもしれないって思った自分をぶん殴りたいです。辛かったのはファンのみんなで、俺が泣いてる場合じゃないんですけど……すみません、本当に言葉になりません。みなさんありがとうございました!」と、絶叫に近い感謝の言葉で締めくくった。

そして、1位が発表される。読み上げられたのは、前回の総選挙で選抜入りを果たせなかった市川の名前。その瞬間に、膝から崩れ落ち顔を手で覆った市川の姿があった。

「今回選ばれたメンバーの中で、僕だけが唯一、前回選抜入りできなかった。だからこそ僕は残されたメンバーの気持ちを一番理解できる存在だと思います。僕にしかできないことがあると思うので、そのために一生懸命頑張りたいと思います。ユウリのセリフに『みんなが笑顔でいることが好きなんだ』というセリフがありますが、僕も同じ気持ちです。僕がみんなを笑顔にします。普段こういうことをいうタイプではありませんが、ここに立たせていただいた以上その覚悟を持って、これから頑張っていきたいと思います」と真摯な表情で市川が言うと、客席からは大きな拍手が寄せられた。

以上の6名がメインボーカルを担当する新曲は、8月30日に発売が決定。更に、アニメイトタイムズにて『劇団アルタイル』のストーリーが連載されることが告知された。20名になり、ますます活動が加速するツキクラの、今後の展開に注目していきたい。

■Photo Credit:Satoshi Hata