エアバスは現地時間の12月15日、プラット&ホイットニー社製 PurePower PW1100G-JMエンジン搭載のA321neoが、欧州航空安全庁(EASA)と米連邦航空局(FAA)より型式証明を同時取得したことを発表。A321neoの中で最初に型式証明を取得したのは、同エンジンを装備した機体が初となる。

A321neo初の型式証明へ

型式証明はそれぞれ、EASAのトレバー・ウッズ型式ディレクターとFAAのジェフリー・デュベン機体証明輸送機部門ディレクターにより調印され、エアバスのディディエ・エブラード航空機プログラム担当上席副社長とクラウス・ロエヴェA320ファミリープログラム担当上級副社長に手渡された。

エアバスのファブリス・ブレジエ社長兼最高経営責任者は、「A321neoは航空会社が保有する機材の大型化を可能にし、比類ない経済性と快適性を提供します。A321neoはエアバス単通路型の引き渡し機数の約40%を占めており、さらにその数は増加しています」とコメントしている。

A321neoのデーター

A320neoファミリーの最大機種であるA321neoは、飛行回数130回以上、350時間以上飛行テストを実施し型式証明取得に至った。機体およびシステムにおいて設計限界を超えた性能が認証され、必要な全ての耐空要件を満たしたことになる。また、テストプログラムでは燃費および航続距離能力の点で目標を達成したことが確認された。

騒音影響範囲を削減するなど環境面でも大きな利点を提供し、優れた低速度性能も実証。今後数カ月の内に、CFMインターナショナル社製LEAP-1Aエンジンを搭載したA321neoが型式証明を取得する予定となっている。

日本では、ANAホールディングスがA321neoを26機発注。A320neoファミリーはこれまでに 89社から4,800機以上の受注を獲得しているベストセラー単通路型機で、市場でのマーケットシェアは60%を超えている。幅広い客室を備え、全てのクラスで快適性とエコノミー・クラスで標準18インチの快適な座席を提供する。