『映画魔法つかいプリキュア!奇跡の変身!キュアモフルン!』の初日舞台あいさつが10月29日、新宿バルト9にて開催された。当日は朝早くからの開催にも関わらず、劇場を埋め尽くした観客が主演キャストとテーマソングを担当する渡辺麻友の登場を待ちわびている様子。出演者たちがファンに向けて語った映画に込められたテーマについてレポートする。

後列左からキュアフェリーチェ、キュアミラクル、キュアマジカル、前列左から齋藤彩夏、高橋李依、渡辺麻友、堀江由衣

『映画魔法つかいプリキュア!奇跡の変身!キュアモフルン!』公開初日に、主演キャストの高橋李依、堀江由衣、齋藤彩夏、渡辺麻友、そしてキュアミラクル、キュアマジカル、キュアフェリーチェの7人がステージに登壇した。彼女たちが登場した瞬間に、劇場いっぱいに鳴り響いた拍手。映画を見終わったばかりのファンが、今まさに会いたかった人たちが目の前に現れたのだから当たり前かもしれないが、空気が変わった瞬間を肌で感じた。

ファンの前に姿を見せた3人の声優と1人のアーティスト。まずは、朝日奈みらい/キュアミラクルを演じる高橋李依が「見終わったばかりの皆さんがどんな表情をしているのかドキドキしていました。でも、皆さんのお顔を見て大丈夫だったんだなとわかって安心しました!」と笑顔を見せながら感想を述べる。続けて、十六夜リコ/キュアマジカルを担当する堀江由衣が「私、映画版を見て泣いちゃったんです! それぐらいとても良い作品になったと思います」と自身が感じた作品への思いコメントした。モフルン/キュアモフルン役の齋藤彩夏は「たくさんのお客さんがいて、とてもうれしいです!」と喜びをあらわにする。最後に渡辺麻友が「無事に初日を迎えられることができてホッとしています。テーマソングを通して、これから作品を盛り上げていきたいと思います」と意気込みを伝えた。

公開初日に映画を見終わった4人は、映画でのお気に入りのシーンやアフレコ現場での様子、奇跡を起こせるとしたら何をしたいかなどを話し、ファンを笑顔にしていく。その中でも、特に注目を集めたトークが"最近友情を感じたこと"についてだった。本作は、みらいとモフルン、作中に登場するモフルンとクマたちとの友情が描かれており、"絆"について考えられるストーリー。普段の生活の中で"友情や絆"について質問されると、「プリキュアの現場はすごく楽しい雰囲気で、友達というよりも、家族と過ごしているような感覚を覚えます」と高橋がコメント。堀江は「以前、高橋李依ちゃんの携帯の待ち受けを見たら、私たちプリキュア声優の4人の写真になっていたんです! それだけ、私たちのことが好きなんだ!? って、ビックリしました! まさに友情を感じた出来事でした(笑)」と、高橋との友情を楽しそうに話した。齋藤はアフレコ現場中で、メンバーと繰り広げるやり取りについて語り、ステージ上で高橋や堀江と一緒にガールズトークに花を咲かす。収録模様を楽しそうに談笑する光景を目の当たりにすると、キャストメンバーたちの仲の良さを知ることができた。

そして、渡辺麻友は「先日発売した私の写真集について、AKB48のメンバーが写真を見た感想をLINEやTwitterで教えてくれたんです! いつも一緒にいると忘れてしまうんですけれど、ふとした瞬間に気づかされました。作中にも描かれている友情や絆って、素晴らしいものだなと、あらためて感じました」と、自身の体験と併せた映画に対する感想を告げる。

魔法をテーマに、奇跡や友情を描いて、人との繋がりや絆を表現する『映画魔法つかいプリキュア!』だが、本質的なところは私たちの身近なところにも繋がっているのかもしれない。何気ない応援メッセージや相手に対する思いやり、子供や大人など関係ない、相手に対する気づかい。簡単にみえてとても勇気のいる行動かもしれないが、一歩踏み出して目の前の人に手を差し伸べてみると、彼女たちの話した意味がわかるかもしれない。『プリキュア』の映画が見てくれた人たちに伝えようとしているメッセージ、それは友情や絆を生み出すための"勇気"なのではないかと思う。

写真:野島亮佑

(C)2016映画魔法つかいプリキュア!製作委員会