『HELLSING』の平野耕太氏が描く『ドリフターズ』がTVアニメとなり、2016年10月より放送開始となるが、それに先駆け、1~3話の先行上映会&スタッフ・キャストトークショーが新宿バルト9と、そのほかご当地劇場にて行われた(※トークショーは中継上映)。

テレビシリーズでありながら、大スクリーンをまったく問題としない超絶クオリティで、動きまくる画と、前触れもなく訪れるデフォルメされたキャラクターによるコメディーシーンの落差が良い緩急となり、3話があっという間に過ぎていく。序盤、スクリーンに集中していた観客も、後半になるとその落差にも慣れ、笑いが起きていたのも印象的だった。なお今後、10月、11月、12月に、4話ずつの上映会が開催されるので、こちらも注目しておきたい。

そして3話終了後、中村悠一(島津豊久役)、内田直哉(織田信長役)、斎賀みつき(那須与一役)、鈴木健一監督、上田耕行プロデューサーが登壇してのスタッフ・キャストトークショーがスタート。キャラクター紹介をしつつ、場面写真を見ながらのトークでは、たとえば豊久が、訛りを完全な薩摩弁にするか、原作に忠実にいくのかを考え、結果、原作ベースにイントネーションを付けるようにしたことや、唐突に来るコメディーシーンが難しかったこと、エルフ族が話していたオルテ語が難しかったことなど、収録時のエピソードがさまざま語られた。

また、この日集まった男性客に、作品の後半の戦闘シーンで使用する「鬨の声」を叫んでもらい、それを収録するという企画も実施。男性客が予想以上に少なく不安があったものの、熱い男性客による雄叫びで、収録も無事成功していた。収録の際、織田信長の「よし! 行くぞ」という掛け声が聞けたことも、ファンを喜ばせたことだろう。

プロデューサーから、時間はかかっても原作完結まで走り続けたいという力強い言葉も飛び出した今回の上映会。「みなさんの期待を裏切らないフィルムを作りたい」という監督の言葉、そして「まずテレビシリーズを見ていただいて、その先、続きも送り届けられれば幸せです。ひとまず2016年は、TVアニメ『ドリフターズ』で締めくくってください」という中村悠一の言葉で、イベントは終了。フィルムから、スタッフ・キャストの情熱がビシビシと伝わるイベントとなった。

TVアニメ『ドリフターズ』は2016年10月より、TOKYO MXほかにて放送開始予定。各詳細は公式サイトにて。

(C) 平野耕太・少年画報社/DRIFTERS製作委員会