EVFの操作感を高める「タッチ&ドラッグAF」

EVFを標準装備したことも、大きな進化ポイントといえる。約236万ドットの有機EL画面は、視認性も十分なレベル。背面の液晶モニターが見えにくくなる明るい屋外シーンや、望遠レンズを付けてしっかり構えたい時に重宝する。既存モデルEOS M3の外付けEVFとは異なりチルト可動はできないが、持ち運ぶ際にかさばらないことや、外部ストロボを併用できる点がありがたい。

自然に構えられるように、EVFは光軸の鉛直線上に配置

EVFの表示は、各種の情報を画像に重ねて表示する「フル表示」と、情報を画像に重ねずに周辺に表示する「縮小表示」の2タイプから選べる。ファインダー内情報のレイアウトは、カメラの横位置/縦位置に応じて自動的に切り替えることが可能だ。

EVFの使い勝手を高める新機能「タッチ&ドラッグAF」にも注目したい。これは、EVF使用時に指で液晶の上をなぞって測距点を自由に動かせる仕組み。EVFから目を離さず、測距点を素早く選べる。

接眼部には、液晶との自動切り替え用のセンサーがある

タッチ&ドラッグAFの設定画面。タッチ領域を「全域」や「左下」など7タイプから選択できるほか、指定方法を「絶対位置」または「相対位置」から選べる

背面のモニターは3.2型ワイド・約162万ドットのTFT液晶。上に85度、下に180度まで開くチルト可動式であり、ハイ/ローポジションでの撮影や自分撮りなどがスムーズに行える。

操作面では、天面に設けた「DIAL FUNC.ボタン」と「サブ電子ダイヤル」が新しい。DIAL FUNC.ボタンを押して、感度やホワイトバランスなどの項目を選択し、ボタンの周囲にあるサブ電子ダイヤルを回すことで値をスムーズに変更できる。

シャッターボタンの周囲にある「メイン電子ダイヤル」と、背面十字キーの周囲にある「コントローラーホイール」については引き続き搭載。これまで同様の操作も可能だ。

EOS M3は上に180度開くタイプだったが、EOS M5ではEVFとの重なりを避けるため、下に180度開くように変更。ヒンジも改良され、可動部のがたつきがなくなった

画面表示は「省電力優先」と「なめらかさ優先」の2つが選べる

EVFと露出補正ダイヤルの間に、「DIAL FUNC.ボタン」と「サブ電子ダイヤル」を新搭載。シャッターボタンまわりにある「メイン電子ダイヤル」は形状が変更されて回しやすくなった

「DIAL FUNC.ボタン」に割り当てる機能をカスタマイズすることも可能だ