三井不動産とフォーシーズンズ・ホテルズ・アンド・リゾーツは7月12日、東京都千代田区大手町一丁目2番地区で建築中の「(仮称)OH-1計画」B棟上層階に「フォーシーズンズホテル」を出店することを発表。開業は2020年春を予定している。

フォーシーズンズホテルはB棟の3階と34~39階に入る

「(仮称)OH-1 計画」は、三井物産と三井不動産が共同で開発を推進している都内でも有数の大規模複合再開発プロジェクト。大手町駅に直結する約2万900平方メートルの敷地面積内に、A棟(高さ約160m: 地下5階~地上31階)とB棟(高さ約200m: 地下5階~地上39階)を設ける。

「(仮称)OH-1 計画」の俯瞰図

最先端の機能を備えたオフィスに加え、ホテルやビジネスとエンターテインメントの両方に対応した多目的ホール、多様な屋外イベントも実施可能な皇居に面した約6,000平方メートルの緑地広場等、多様な機能や用途を複合化させたミクストユースな街づくりを計画しており、5月18日に着工となった。

「(仮称)OH-1 計画」の構造

同計画のホテル部分に出店することが決定したフォーシーズンズホテルは、国際的に高い評価を受けるホテルをグローバル展開するラグジュアリーホテルブランド。B棟上層階に開業し、ロビーは絶好の眺望が開ける最上階に設ける。さらに、34~38階に位置する約190室の客室は洗練されたデザインと開放感のある広さを誇り、ホスピタリティにあふれるホテルスタッフによるおもてなしとともに、世界中からのゲストにくつろぎの時間を提供する。

同ホテルの延床面積は約2万5,578平方メートルで、B棟内の3階と34~39階(客室数予定: 約190室)に位置する。付帯設備として、レストランや宴会場、スパ、プール、フィットネス・ジム等を予定している。

A棟とB棟の構造

同計画は、国家戦略特別区域の特定事業として「外国企業誘致・ビジネス交流のための MICE 機能強化拠点」となることを目標としており、同ホテルもその一翼を担う。東京の中心に絶好の眺望を有し、国際的に高い評価を受けるラグジュアリーホテルブランドが出店することにより、インバウンド需要を取り込むための宿泊機能を供給するとともに、東京の国際都市としての競争力を高める役割も目指している。

皇居側に整備される大規模緑地広場

同計画ではホテルのほか、多目的ホールをA棟3階に整備し、国際会議や企業の商品発表会といったビジネスのイベントから、音楽ライブなどエンターテイメントのイベントまで、さまざまなシーンでの活用が可能。ビジネス交流・国際交流の促進、および文化・芸術の発信の新たな拠点となることで、エリアにさらなるにぎわいを創出していく。また、帰宅困難者の一時滞在施設(約4,000平方メートル、2,400人)および、防災備蓄倉庫(約250平方メートル、約2万2,000食の食料等)や防災井戸を整備する。

A棟3階には多目的ホールを設置

デザインアーキテクトには、ニューヨークのワンワールドトレードセンターや六本木の東京ミッドタウンをデザインした「Skidmore, Owings & Merrill LLP(SOM)」を起用。皇居に隣接するビジネス拠点・大手町にふさわしい先進的かつ繊細な外装デザインを目指す。

アトリウム空間と大階段