有楽町にふるさと納税カフェ誕生! - 「ウチワエビ」などレアな絶品グルメも

災害支援としてのふるさと納税とは

内覧会では、災害寄附代理受付を行った市町村を代表して、茨城県境町 橋本正裕町長、長崎県平戸市 黒田成彦市長、福井県総合政策部ふるさと県民局 竹内直人局長より、熊本県東京事務所 渡辺純一所長と熊本県営業部長兼しあわせ部長の「くまモン」へ熊本県への寄附金受け渡しも行われた。

最大震度7を記録し、激甚災害にも指定された熊本地震。内閣府試算では被害額が最大4.6兆円とも言われているが、その震災復興支援として、ふるさと納税の災害寄附代理受付に注目が集まった。

「災害寄附代理受付」とは、被災自治体に代わり代理自治体が寄附を受け付け、寄附金を全額被災自治体へ送金する仕組みだ。控除に必要な領収証明証の発行など事務処理は代理自治体が行うので、被災自治体の負担は直接寄附よりも軽い。

ふるさとチョイスでは、4月15日より災害時緊急支援を実施。いち早く被災自治体への寄附代理受付を開始した。被災地への寄附は基本的にお礼の品がないが、6月29日時点で13億円(直接寄附と代理寄附合計)を超える寄附が集まったという。加熱する「高額なお礼の品合戦」が問題視されているふるさと納税だが、本来の「寄附」という機能が災害時にうまく活用されたといえよう。

災害寄附代理受付の運用について、須永代表と代理業務を行った3自治体の代表は次のようにコメントしている。

「ふるさと納税には地方自治体の税収増効果があり、地域産業、雇用、移住定住の促進につながっている自治体もある。加えて、災害時の資金調達手段としても注目が集まっている。熊本地震では、茨城県境町や長崎県平戸市、福井県庁など多くの自治体協力の下、災害時の寄附金を被災自治体に代わって集める災害寄附代理受付を行い、多くの寄附金を頂いた」(須永代表)

「須永代表と相談し、災害寄附代理受付自治体の第1号として代理受付をスタートさせた。境町は1億1,000万円の寄附を集めることができた。寄附金は熊本の皆さんに、復興に使っていただければと思っている」(茨城県境町 橋本町長)

「茨城県境町がいち早く代行業務を引き受けたことを聞き、私たちも代理受付を開始した。『九州は1つ』という合い言葉を元にお手伝いし、平戸市では4,700万円の寄附を集めたのでお渡しさせていただきたいと思う」(長崎県平戸市 黒田市長)

「ふるさと納税の発案県である福井県では、4月19日から寄附に関する事務を代行させていただいている。くしくも境町と同じ1億1,000万円の寄附を1カ月で集めた。福井県は幕末に熊本県から横井小楠先生を当時の福井藩にお招きし、藩の財政再建に力を貸していただいたという経緯を持つ。福井県と熊本県は距離は遠くても気持ちは近くにあると思っている」(福井県 竹内局長)

被災地である熊本県を代表して、渡辺所長とくまモンは次のように感謝の言葉を述べた。

「震度7が2回という激烈な地震に見まわれ、今なお1,800回を超える余震が続いている。まだ復興の道は見えない状況だが、25の団体の皆様から、熊本のためのふるさと納税寄附口座を作っていただき、証明証の発行等煩雑な事務を引き受けていただいた。改めてくまモンとともに深くお礼申し上げる。しっかりと復興のために尽くしていきたい」(熊本県 渡辺所長)

寄附金による支援と足を運んでの支援を

熊本地震から約2カ月が経過したが、渡辺所長が述べるように復興への道はまだ遠い。家屋の損壊など物理的な被害だけでなく、観光業を始めとする経済への二次被害も深刻だ。渡辺所長は「地震発生後、熊本県を始め大分県や九州各県への観光客が激減している。5月の連休では九州全体で70万泊以上のキャンセルがあり、これが夏休みまで続くと壊滅的なダメージを受ける可能性がある」と現状を語った。

政府は観光産業の早期復興を目指して「九州の観光ふっこうに向けての総合支援プログラム」を発表。旅行代金が最大7割引になる「九州ふっこう割り(九州観光支援交付金)」を実施する。発売は「ふるさとチョイスcafe」と同じく7月1日よりインターネット予約サイト及び店頭で販売開始予定だ。

熊本や九州の復興には、ふるさと納税を始めとする金銭的支援だけでなく、地震により離れてしまった観光客を呼び戻して地域経済を回復させることが不可欠だ。ふっこう割りのような公的支援のほか、企業も様々な支援や割引プログラムを実施している。この夏、有楽町で「ふるさと」としての九州に触れたあとは、実際に九州の地へ足を運んでみてはいかがだろうか。

「ふるさとチョイスcafe」の所在地は東京都千代田区有楽町1丁目12－1 新有楽町ビル地下1階。7月1日11時オープン。