独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)は23日、IPAの相談窓口に、Windows 10無償アップグレード関連の相談が150件以上寄せられていると発表した。内容は、「アップグレードを実行した覚えはないのにWindows 10のアップグレードが開始してしまった」「Windows 10にアップグレードしたらPCが動かなくなった」など。

IPAでは、発生している現象はウイルスや不正アクセスではなく、Windows 10の無償アップグレードによるものと説明。Windows 10のアップグレードに関する問い合わせとして、日本マイクロソフトのサポート窓口や使用しているPCメーカーのサポート窓口に問い合わせるよう勧めている。また、アップグレードをキャンセルする場合には、日本マイクロソフトのサポートページや、消費者庁が22日に公開した資料を参照するよう、呼びかけている。

日本マイクロソフトは現在、Windows 7やWindows 8.1から最新OS「Windows 10」への無償アップグレードを、7月29日までの期間限定で提供しており、通常はユーザー自身がアップグレード設定をキャンセルしない限り、あらかじめ予定された時刻にOSが自動アップグレードされる仕様となっている。この方法に関し、移行を望まないユーザーから疑問の声が上がっており、当のマイクロソフトを始め消費者庁からも、アップグレードのキャンセル手順が説明されている。

消費者庁で紹介された、Windows 10無償アップグレードのポップアップ通知におけるキャンセル操作の例