開店から2年で3店舗を構える人気店に

最後に紹介するのは、「175°DENO(ひゃくななじゅうごど での)担担麺 札幌北口店」だ。2013年に本店、翌2014年に駅前通店、2015年にこの札幌北口店をオープンし、2014年には「食べログ ベストランチ」で本店が北海道No.1の座に輝いた。さらに2016年には、全国から実力派ラーメン店20店が集結する食の祭典「札幌ラーメンショー」にも参戦。まさに快進撃を続けている。

明るくモダンな「175°DENO担担麺」の店内には、カウンター12席と大テーブル、ボックス席を用意

代表の出野光浩さんは「店舗の細分化が進み、クオリティーが上がってきている今は、100点満点で50点のメニューを何種類も出すより、100点のメニュー1種類を提供する時代だと思います」と語る。その言葉に違わず、担担麺の本場・中国の四川省へ自ら香辛料を仕入れに行くこだわりようだ。

味の決め手となる中国産の花椒(ホアジャオ)は、日本の山椒(さんしょう)より香りが強く、舌がしびれるような辛味が特徴。中国では漢方薬としても使われており、胃腸の働きを良くし、体の冷えを解消する効果があるといわれている。

「辛い」ではなく「シビれる」!?

メニューは汁あり・汁なしの2種類で、花椒の量も「シビれない」「シビれる」「すごくシビれる」の3段階から選べる。今回は「汁あり担担麺 シビれる」をチョイス。

「汁あり担担麺 シビれる(麺150g)」(850円)。花椒の刺激的な辛味がインパクト大

スープは白ゴマのクリーミーな甘味が効いていて、思ったよりマイルドな味わいかも……と思っていると、後からキレのある辛味が立ち上ってくる。花椒のシャープで刺激的な辛味と、自家製ラー油の深みのある辛味や香りが溶け合い、トッピングの炒めたひき肉や、シャキシャキとした水菜、香ばしいカシューナッツと小エビが、さらに味に奥行きを出している。

数量限定の黒ごまバージョンも

麺は札幌市内の製麺会社「さがみ屋」の特注品で、北海道産小麦100%。超強力小麦「ゆめちから」を中心に3つの品種の小麦がブレンドされ、汁ありは中細ストレート麺、汁なしはもっちりした太麺が基本だ。

汁あり・汁なしともに、札幌北口店では数量限定で甘さ控えめの黒ごまバージョンも提供中。回転の速い店なので、店の前の行列にひるまず、ぜひ立ち寄ってほしい。

札幌駅北口のビル内にあり、担担麺をかつぐ天秤棒にちなんだ竹を生かした黒い外観が目印

●information
175°DENO担担麺 札幌北口店
住所: 北海道札幌市北区北七条西4丁目1-1 東カン札幌ビル1F
営業時間: 10:30~LO22:00、日曜日・祝日は10:30~LO16:00
定休日: 月曜(祝日の場合は営業、翌火曜休)
※本店(札幌市中央区南一条西6丁目20 KYビル1F)、駅前通店(札幌市中央区北二条西3丁目1-12 敷島ビルB1)もあり

観光客が多く訪れる"名物ラーメン"もいいが、地元客に愛される個性派で確かな味わいのラーメンも、北海道を訪れた際にはぜひ試してほしい。

※記事中の情報・価格は2016年5月取材時のもの。価格は税込み。食材の内容や産地は、季節や天候により変更の場合あり