北海道新幹線新青森~新函館北斗間が開業した26日、JR北海道から経営分離された在来線を引き継いだ第3セクター鉄道、道南いさりび鉄道も営業運転を開始した。開業を記念した出発式がJR函館駅にて開催された。

函館駅に停車中の道南いさりび鉄道「ながまれ号」

道南いさりび鉄道は旧JR江差線五稜郭~木古内間(営業キロ37.8km)をJR北海道から引き継いで運行。運行本数は上り・下り合わせて37本で、全列車が函館駅まで乗り入れる。

車両はJR北海道から譲り受けた中古ディーゼル車両キハ40形(ワンマン仕様)9両を使用する。うち2両は観光団体用にテーブルやヘッドレストを設置できる仕様に改装され、「ながまれ号」と命名された。普段は定期列車として運用され、5月以降は地元の味覚や津軽海峡の景色が楽しめる観光列車としても運行される。

道南いさりび鉄道の出発式は、「ながまれ号」を使用した函館駅12時0分発、上磯行普通列車の発車に合わせて開催された

式典では、同社代表取締役社長の小上一郎氏が、「安全を第一に、魅力あふれる、皆様に愛される道南いさりび鉄道をめざしていきます。皆様とともに前に向かって進んでいくので、ご支援をお願いしたい」と挨拶した。くす玉割りなどで開業を祝い、参列者一同がホームから小旗を振って「ながまれ号」を見送った。

なお、道南いさりび鉄道の出発式に先立ち、函館駅にてJR北海道の新幹線アクセス列車「はこだてライナー」の出発式も開催された。733系1000番台を使用し、函館~新函館北斗間(営業キロ17.9km)の快速・普通列車として運行され、同区間を最短15分で結ぶ。

道南いさりび鉄道「ながまれ号」

新幹線アクセス列車「はこだてライナー」の出発式も函館駅で開催された