日本百貨店協会は2月19日、2016年1月の全国百貨店売上高を発表した。それによると、売上高総額は5,309億円となり、既存店ベース(店舗数調整後)では前年同月比1.9%減と、2カ月ぶりに前年を下回った。

商品別売上高

暖冬で衣料品が大幅減

1月は正月休みが1日少なかったことや、前半は気温が高く防寒商品が低迷したこと、一部地域で大雪の影響を受けたことなどから、売上高は減少した。地区別にみると、東京、京都、札幌、仙台を除く14地区でマイナスとなり、10都市計が同0.9%減、10都市以外の地区計も同3.8%減となった。

商品別では、主要5品目のうち身のまわり品が同0.5%増、雑貨が同5.4%増、食料品が同0.3%増と3品目でプラス。一方、家庭用品は同0.2%減、衣料品は同6.6%減に落ち込んだ。細分類では、美術・宝飾・貴金属が同3.3%減と10カ月ぶりに減少した。

訪日外国人動向をみると、売上高は同36.2%増の約173億円、購買客数も同59.1%増の約25万人と36カ月連続のプラス。また、消耗品がシェア約25%、売上高約43億円とともに過去最高を更新しており、各店から購買嗜好の変化がみられるとの報告があるという。

同協会は「今までは富裕層の方が多く、海外ブランドの購入や爆買いする傾向があったが、ビザの緩和などで客層の裾野が広がっている。リピーターも多くなっており、(購入する商品が)高額品一辺倒ではなく自分の興味のあるものに移ってきている」と話している。