日本で働いていると、日本の会社の制度が当たり前になるが、他の国から見たらどのように映るのだろうか。日本で働く外国人に、「改善した方がいいと思う労働環境」について話をきいた。

Q.自国の労働環境と比べて、もっと日本が改善した方がいいと思うのはどんなところですか。理由もあわせて教えて下さい

残業時間を減らした方がいい

画像はイメージです

・「残業時間。長すぎるから」(香港/34歳/女性)

・「まず、日本では労働時間が長いので、残業を禁止せよ! なお、8時間と言ったら、一時間の休みを入れて、8時間にしてほしいです」(ギリシャ/33歳/男性)

・「残業が多い。なかなか帰宅できない」(チェコ/58歳/男性)

・「社員なら残業は少なくなって望ましい。プライベート生活のためです」(ウクライナ/25歳/男性)

・「改善というよりも、残業時間を減らして、家族と一緒に過ごす時間を増やした方が良いと思います」(シリア/35歳/男性)

・「労働時間、有給のとり方、その量! 2週間の休みを取るのは普通なはずです」(ポーランド/30歳/女性)

・「日本では残業が多すぎるし、休みの日が少ないし、職業生活がすごく厳しいです。イギリスでは無料残業しないし、ルールを比べたら、服装などもそんなに厳しくないです」(イギリス/31歳/女性)

・「1.働く時間が長く、残業も多いこと(時々はいいですが、毎日だったら効率が下がると思います) 2.年次休暇を気兼ねなく使える環境づくり(雇用者も、被雇用者共に年次休暇の権利を大切にすること) 3.年齢、経験はもちろん大事ですが、後輩や部下であっても有能な人材が昇進する仕組みづくり 4.時代や新分野への早い適応性」(ブルガリア/33歳/女性)

個性を活かしてほしい

・「もっと個性を活かしたほうがいい。ただただ『はい、はい!』、ロボットみたいな人は多すぎ」(フランス/35歳/男性)

・「社内で皆が率直な意見を聞かせてほしい」(エジプト/33歳/男性)

・「会議の時間を圧縮してほしい。とにかく長い。簡単に決められることなのに、一時間かかっちゃう」(中国/28歳/男性)

社内環境

・「自分の経験ではありませんが、子育てしやすい環境に改善して欲しい」(フィリピン/35歳/女性)

・「日本が改善したほうがいいという点は一つだけあります。妊娠している女性や気分が悪い人が休めるソファなどのある場所をすべての会社に設置して欲しいです」(ロシア/31歳/女性)

人間関係など

・「上司に対して苦情あっても言わないこと。上司からパワハラされても我慢するのが日本人にとって普通なことですけど、国ではこんなことはありえないです」(マレーシア/31歳/女性)

・「人間関係の方です。やはり日本は縦社会なので、職場の人間関係は厳しくて、ストレスフルです」(イラン/28歳/女性)

・「日本では年々丸々ハラスメント言葉が増えていて、コミュニケーションを取りづらくなっているような気がします。正直、ついていけません。どうしたらいいのかも分かりません」(モンゴル/39歳/女性)

・「日本は接待とか多くそして断れないのが理不尽だと思います。また簡単に転職できなくて耐えられなくても耐えられるしかないのが厳しすぎまると思います。人身事故や自殺する人多いのはその理由のひとつかもしれません」(台湾/30歳/女性)

まとめ

とにかく「残業時間が長い」という点に意見が集中した。特に欧米の人たちは、有給休暇をとらないことも、残業をとりすぎることも、信じられないといった傾向にあるようだ。また、個性がない、率直な意見を聞かせられる環境ではないといった意見も多く寄せられた。

具体的な環境については、「気分が悪い人が休めるソファがほしい」といった回答も。また、職場の人間関係が厳しいので改善してほしいという意見も多かった。我々からしてみれば当たり前として流してしまうようなことも、外からの視点を受け入れれば、改善するべき点として浮かび上がってくる。より良い環境で働けるように、取り入れてみるべきところはたくさんある。

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