女優の前田亜季が11日、NHKドラマ『農業女子"はらぺ娘(こ)"』の北海道・更別村でのロケで30歳の誕生日を迎え、地元農家の男性集団から祝福を受けた。

左から バービー、前田亜季、芹那

同作は、実在する北海道の女性農業後継者グループ"はらぺ娘(こ)"をモデルに、前田らが演じる農家の女性が、結婚、家族を考えながら、北海道農業の今と希望を描くドラマ。

11日の誕生日当日に、リハーサルを終えた前田を、日焼けしたたくましい農家の男性集団が取り囲み、野太い声で「ハッピバースデートゥーユー♪」を合唱しながら、「ようこそ、さらべつ(更別)へ」のメッセージが入った、かわいらしいバースデーケーキが登場。男たちの風貌と、心にくい計らいとのギャップに、前田も思わずホロリとしていた。

7月11日~13日に行ったロケは、実際に更別村で毎年開催されている、トラクターを馬に見立てたバンバレースのシーンを撮影し、前田が大型トラクターの操縦に挑戦。12日は、本物のレース開催日で、多くの観客が来場した会場で、共演の芹那、バービー(フォーリンラブ)とともにトークショーを開催した。

前田は、思い出に残っている場面として「苗に対して『行ってくるね』と言って出かけていくシーン」を紹介。この撮影の際に「もっと子どもたちだと思ってやってください」と言われたそうで、「子どもに対するような気持ち、つまり命を育てるという感覚ということで、女性ならではと思いました」と振り返った。

芹那は、北海道出身だが、酪農が身近ではなかったそうで「20代から30代くらいの女性で、実際に(厳しい世界で)そういう風に生きていることを知ってもらい、私が演じることで(同世代の女性にも)何かちょっとでも刺激になれば」とエール。バービーは「(全国から北海道の農業に)ちょっと興味を持って、フラ~とやってきて、フラ~とお婿さんになってもらえるような、そんな人が増えるような番組になってもらいたい」と期待を寄せた。

NHK札幌放送局の金濱理卯チーフ・プロデューサーは「自分の将来のことを悩みながら死に物狂いで頑張っている人がいるからこそ、今の北海道ができているということを感じてもらいたい」とドラマが持つメッセージを語っている。