キヤノンの最新デジタル一眼レフカメラ「EOS 5Ds」と「EOS 5Ds R」が6月18日から販売開始された。その翌日、報道関係者に向けた技術説明会が、「EOS開発思想・EOS 5Ds製品概要説明」「EOS 5Dsの技術説明」、写真家・米美知子氏による「製品レビュー」の3部構成で行われた。

「EOS 5Ds」と「EOS 5Ds R」。ともに、超広角ズームレンズ「EF11-24mm F4 L USM」を装着して

5,060万画素の実力を引き出すために

説明会ではまず、キヤノン イメージコミュニケーション事業本部 ICP第二事業部 副事業部長である大原経昌氏が登壇した。大原氏はEOSの開発思想について、EOS(Electro Optical System)は常に将来性を意識した製品であり、「快速・快適・高画質」をキーワードに、手持ちでどこでもキレイに撮影できるカメラとして開発していると述べた

また、今回発売したEOS 5DsおよびEOS 5Ds Rは、5,060万画素という極めて高精細なセンサーを搭載。さらに、2基のDIGIC 6や新開発のミラー振動制御システムを投入するなど、センサーの性能を最大限引き出せるよう設計しており、その内部はEOS 5D Mark IIIとはまったく別物であるという。

「EOS 5Ds」は、約5,060万画素の35mmフルサイズCMOSセンサーを搭載。61の測距点を持ち、約5.0コマ/秒の連続撮影、ISO100~6400(拡張12800)の感度に対応する。実勢価格は税別468,000円前後

「EOS 5Ds R」は、ローパスフィルター効果をキャンセルしたモデル。その他の仕様はEOS 5Dsと同等だ。外観から見分けるにはロゴバッジで判断するしかない。実勢価格は税別498,000円前後

次に、キヤノン イメージコミュニケーション事業本部 ICP第二開発センター 上席担当部長である松本俊郎氏が、EOS 5DsおよびEOS 5Ds Rにおける技術について解説した。

EOS 5DsとEOS 5Ds Rは、EOS 5D Mark IIIの2,230万画素に対し、2倍以上である5,060万画素のセンサーを搭載しているため、そのセンサーのパフォーマンスを引き出すべく、新しい技術を惜しげなく投入している。圧倒的な情報量を瞬時に処理するために、画像エンジンを「デュアル DIGIC 6」構成にしたのもそうであるが、一番注目すべき点はミラー制御システムである。

有効約5,060万画素のフルサイズCMOSセンサー

デュアル DIGIC 6を搭載した基板

従来まではバネの力でミラーアップ/ダウンをさせていたのだが、EOS 5Dsではモーターとカムでミラーを動かす方法に変更。これにより、ミラーがストッパー材にぶつかって発生していた衝撃を抑えることに成功している。また、シャッターも羽根が走行する時に振動が起きるが、そちらも超ジュラルミン材を用いるなどして抑制しているそうだ。

「数値は公表できないので、あくまでイメージとしてですが……」と松本氏が前置きした上で語ったところによると、EOS 5DsはEOS 5D Mark IIIと比べて画素ピッチが細かくなっているので同じ振動でもズレ幅が大きくなるため、振動を約3分の2に抑えなくては高画質を維持できない。そこで、上記のようにカメラ全体の剛性や仕組み抜本的に見直して振動を抑制、その結果として振動ブレをEOS 5D Mark IIIの半分くらいに抑えることができたそうだ。

とにかく、「振動対策を徹底的に!」と語っていたのが印象的だった。

ミラーとシャッターまわりの振動対策にこだわり抜いた