一眼レフカメラの本領であるファインダー撮影での操作感もよくなった。EOS Kiss X8iは、EOS Kissシリーズでは初めて「インテリジェントビューファインダー」を採用。ファインダー内に組み込まれた透過型液晶によってAFフレームやグリッド、アスペクト比などの情報を、必要に応じて表示または非表示に設定できる。

ファインダーには、視野率95%、倍率0.82倍のペンタダハミラーを搭載。上位機EOS 8000Dとの差別化のためか、EOS Kiss X7iやX7ではファインダー接眼部の上にあったディスプレイオフセンサーは省かれている

ファインダー撮影時のAFには、オールクロス19点の位相差AFセンサーを搭載。多少薄暗いシーンや動きのある被写体に対しても、ストレスなくてきぱきとピントが合う。

下の写真は、測距エリア選択モードを「ゾーンAF」に、AFモードを連続的にピントが合う「AIサーボAF」にセットして撮影したもの。走り回る馬の姿を狙いどおりのタイミングとフレーミングで捉えることができた。

シャッター優先AE(F5.6 1/800秒) ISO160 WB:太陽光 焦点距離:135mm

次は、通過する航空機を望遠ズームレンズでスナップしたもの。AFモードは「ワンショットAF」を、測距エリア選択モードは「任意選択」を使用。任意選択でAF測距点を切り替える際は、いったん専用ボタンを押して設定画面を呼び出し、十字キーまたはダイヤル操作で選ぶ、という手順になる。この点はこれまでのEOS Kissシリーズと同じだ。個人的には、ダイレクトに選択できないのが少々もどかしく感じる。

絞り優先AE(F11 1/125秒) ISO100 WB:日陰 焦点距離:135mm

同じくダブルズームキットに付属する望遠ズームレンズで撮影。キットレンズは2本ともSTM(ステッピングモーター+リードスクリュー)タイプであり、AF駆動音はほぼ無音に近い。

マニュアル(F11 1/4000秒) ISO100 WB:マニュアル 焦点距離:163mm

逆光ながら意図した部分に素早くピントを合わせることができた。ホワイトバランスは日陰にセットしたうえで、さらにホワイトバランス補正機能を使って赤みを強調している。

マニュアル(F6.3 1/4000秒) ISO100 WB:日陰 焦点距離:100mm

撮影モードはオートからマニュアルまで全12モードを用意。動画は最大で1,920×1,080/29.97pのフルHD記録に対応。動画撮影時でもAFはスムーズに追従する