ひたちなか海浜鉄道は7日、旧型老朽車両の代替として、JR東海および東海交通事業からキハ11形を計3両購入したと発表した。5月17日に行われる開業7周年の記念イベントにて、車両を見学できる場を設ける予定だという。

高山本線を走行するキハ11形の普通列車(2015年1月撮影)。先頭車はキハ11-204

キハ11形は1988年に登場したローカル線区向けの気動車。JR東海へ0・100番台が投入された後、1993年の東海交通事業城北線全線開業に合わせて200番台を投入。200番台のうち2両(203・204)はJR東海へ貸し出され、外観も同社所有の車両に合わせたスタイルとされた。JR東海は現在、国鉄時代からJR発足初期に製造された気動車の置換えを進めており、キハ11形・キハ40系の一部車両をミャンマーへ譲渡することも決まっている。

ひたちなか海浜鉄道は茨城県ひたちなか市に本社を置き、湊線(勝田~阿字ヶ浦間)を運営。同社は4月22日、JR東海所有のキハ11-123と、東海交通事業が所有し、JR東海へ貸し出されたキハ11-203・キハ11-204の計3両を購入したという。具体的な運用開始時期や車両塗装(デザイン)などは現時点で未定だが、湊線での運行に合わせた整備(自動列車停止装置など)を終え次第、営業運用に就く予定だ。

5月17日には、那珂湊駅をメイン会場に「ひたちなか海浜鉄道開業7周年記念祭」を開催。同日にキハ11形を見学できる場も設けられる。「湊線のニューフェイス車両の今後のデビューにご期待ください」とひたちなか海浜鉄道は発表している。