KDDIとライフネット生命保険(以下ライフネット生命)は20日、資本・業務提携契約を締結したと発表した。

今後、当局の認可(保険業法において、保険会社の株式にかかる議決権の一定以上の保有者は、保険主要株主として当局の認可が必要。同提携を円滑かつ確実に推進するため、KDDIがライフネット生命の保険主要株主となる予定)を条件として、5月中に、ライフネット生命はKDDIを割当先とする第三者割当増資による新株発行を行うとともに、KDDIはライフネット生命が発行する普通株式800万株(議決権保有比率15.95%)を30.4億円で取得する予定だという。また、ライフネット生命はこれまでどおり経営の独立性を維持・確保しながら、さらなる成長を目指すとしている。

KDDIは、2月にカードの申込み数が累計1,000万件を突破した「au WALLET」や「au ID」を起点として、同提携により金融ビジネスをさらに推進し、金融事業領域での事業拡大を目指すとともに、auの商品・サービスと融合した従来にない新たな金融サービスを顧客に提供していくという。

ライフネット生命は、「正直に経営し、シンプルで、わかりやすく、安くて便利な商品・サービスの提供を追求する」という経営理念のもと、インターネットを主な販売チャネルとする生命保険会社。3月のJ.D.パワーによる生命保険契約満足度調査(募集編)で顧客満足度が同率第1位、2015年度版オリコン顧客満足度ランキング「生命保険部門」で総合第1位を獲得するなど、商品・サービス面で顧客の高い評価を得ているという。このような商品・サービスに対する高い評価を活かして、幅広い顧客基盤を有するKDDIと連携することで、さらなる成長を目指すとしている。

同提携により、KDDIとライフネット生命は、それぞれの顧客基盤・ブランド・事業ノウハウなどを融合し、両社の強みを活かした顧客志向のこれまでにない新しいサービスの企画・運営を共同で検討していくとしている。