仕事と育児の両立に悩むママは多い

前回は「職場復帰を控えたママのための復職準備」について、前編後編に分けてお伝えしました。復帰準備はどの程度できましたか。特に、第一子出産後の初めての復帰の場合は、育休後に起こることはあくまでも想像でしかないもの。実際に復帰してみると、予想外に大変なことがあったり、逆に想像していたほど大変ではなかったりとさまざまです。筆者が運営する「東京ワーキングママ大学」でも一番多いのが、育休から間もないママたちから寄せられる悩みの声です。そこで今回は、復帰後のママたちが悩むポイントに絞り、乗り越えるためのヒントをお伝えします。

職場での立ち位置

多くのママたちが戸惑うことの一つとして、職場での自分の立ち位置があげられます。よくある悩みは、「仕事仲間とのコミュニケーションの取り方にもモヤモヤしている」といったもの。例えば時短勤務で復帰した場合、15時や16時など、他の人よりも明らかに早い時間に退社することになります。残業している方と比較すると、4時間~5時間くらい勤務時間が少ないため、どうしても自分ができない仕事を他の方にお願いして帰ることになります。出産前は残業も平気だったけれど、復職後はお迎えの時間があるのでできない。その部分を自分が効率化してなんとかこなすか、誰かにお願いするのか、二者択一を迫られるわけです。

ここで大事なのは、無理して抱え込まないこと。周囲と連携しながら、仕事の負荷を減らしつつも、業務を遂行する方法もあります。とはいえ、責任感が強く、抱え込み体質のママが多いのも現実。では、どうしたらよいのでしょうか。

職場によっては難しい面もありますが、2つの方法があります。1つは、自分ができる範囲をあらかじめ擦り合わせておくこと。もう1つは、「助けてあげたいな」と思わせる雰囲気を出すこと。

実際には、できる努力した上で、できないことは頼むしかないのです。割り切りも必要です。「いつもありがとうございます」という声掛けを先にすることや、お世話になったお礼としてランチをごちそうするなど、先輩ママたちはコミュニケーションがスムーズになるように努力しているようです。自分なりに上司や同僚のタイプに合った「快く引き受けてもらう」方法を考えてみましょう。

子どもの病気

最も多い悩みといっても過言でないのが、子どもの病気です。保育園に入ったら、病気のオンパレードになることは覚悟しておいたほうがいいかもしれません。

もちろん、ずっと続くわけではなく、最初の1年が大変な時期で、徐々に病気の回数は減ります。ただ、そうはいっても、子どもの病気によって仕事に穴があいてしまうのは会社全体として見ると、やはり問題です。

そこで、上司が育休復帰者を受け入れたことがあるかどうかにもよりますが、最初の1年は子どもの病気で休む回数が増える可能性が高いことと、いざ病気になったときに病児保育などのセーフティーネットは準備することをあらかじめ伝えておきましょう。また、病児保育を使うことができない場合に、どのように仕事の穴を埋めるのかなど、さまざまなシミュレーションをして話し合いをしておきましょう。想定できていれば、上司も業務遂行のために代替手段を用意するなど、備えることができます。このように、何重も手を打っておくことが必要です。

今回は、育休から復帰したばかりのママが悩みがちなポイントとして、「職場での立ち位置」「子どもの病気」といった2つについて解説・対策を紹介してきました。続く次回では、「仕事へのモチベーション」「子どもとのコミュニケーション」「家事などの負担」について解説します。

※画像は本文と関係ありません。

著者プロフィール

株式会社グローバルステージ代表取締役 大洲早生李
慶應義塾大学商学部商学科卒業後、株式会社日立製作所に入社。2003年より宣伝部愛知万博プロジェクトにて日立パビリオンの総合プロデュースおよび広報を手掛ける。
4年半の単身赴任生活を送った後、2008年に双子を妊娠。両立不可能となり退職。その体験から働くママ支援プロジェクト「キラきゃりママ」を立ち上げる。直後に第三子を出産。「母と子のリアルを、みんなで支える」をビジョンに、働くママの支援活動を開始する。
2011年4月に法人化、株式会社グローバルステージ代表取締役に就任し、ママと子どもを基軸としたマーケティング / PRコンサルティングを国内外で展開。2013年9月に一般社団法人日本ワーキングママ協会を立ち上げ、母たちが戦略的にキャリアを築き、能力を発揮できる社会の実現を目指す。6歳の男女双子、4歳男児の母。

株式会社グローバルステージ
東京ワーキングママ大学