パナソニックが、2014年12月11日から東京・有明の東京ビッグサイトで開催される環境展示会「エコプロダクツ2014」において、エコナビ技術を搭載した21製品を一堂に展示するという。また、光触媒による水浄化システムを、初めて一般公開することも明らかにした。

エコプロダクツ2014でのパナソニックブースの模型

パナソニックは2013年度に、ブランドスローガン「A Better Life, A Better World」を制定。それを実現する重要な要素のひとつとして、環境の取り組みを推進している。センサー技術などにより家電の無駄を見つけて自分で節電する「エコナビ」機能を搭載した商品の拡充や、生産活動におけるCO2排出量の削減、資源を有効活用する循環型モノづくりなどがその中心的な活動だ。

創業100周年を迎える2018年度を最終年度とした環境行動計画「グリーンプラン2018」においては、CO2排出量削減や資源循環のほか、効率的な水の利用、化学物質の低減、生物多様性への配慮および保全といった取り組みも進めている。家電を根幹においた環境活動を軸に、顧客、パートナーを含めたサプライチェーン、地域社会と連携し、社会の共感を得られる活動へと進化させる考えだ。

具体的な目標として、2015年度には生産活動と商品使用時のCO2を削減する「CO2削減貢献量」で4,700万トンを削減。2018年度にはこれを最大化する目標を掲げるとともに、資源循環への貢献では2018年度に再生資源利用率で16%以上、廃棄物リサイクル率で99.5%以上を目標としている。

意外と知られていない「エコナビ」の効果をまずは訴求

【上】パナソニック 環境・品質センター 環境・品質渉外室の名倉誠室長 【下】パナソニック 環境・品質センター 環境・品質渉外室の下野隆二主幹

エコプロダクツ2014のパナソニックブースの展示内容も、こうした環境戦略に則ったものになるという。

昨年のエコプロダクツ2013では、電気代がかからないゼロ・エネルギー・ハウスの提案を中心とした商品展示と、人口光合成などの最先端環境技術を展示した。家を切り口にしたわかりやすい商品展示と、技術者が直接説明を行う、より深堀りした技術展示を行うことで、幅広い来場者層に対して訴求することができた。会場全体の来場者数が前年割れしたなか、パナソニックブースへの来場者は11%増。94%の来場者がパナソニックへの期待を感じたと回答した。今年の展示も、昨年の考え方を東証し、商品および技術の進化を訴求していく」(パナソニック 環境・品質センター 環境・品質渉外室の名倉誠室長)とする。

商品展示では、昨年に引き続き、すべてのエコナビ商品を展示するのが目玉のひとつ。今回は洗濯機や冷蔵庫、エアコン、掃除機、空気清浄器など21機種を展示することになる。

「昨年の展示を通じて、エコナビは何がいいのかといった点を知らない人が多いことを感じた。エコナビにより、どんな効果がもたらされるのかを訴求する内容にしたい」(パナソニック 環境・品質センター 環境・品質渉外室の下野隆二主幹)とし、ブース内では「教えて西島さんクイズラリー」を実施。5つのクイズに答えてもらうことで、エコナビの効果について認知を高める考えだ。クイズラリーに参加すると特製絆創膏がプレゼントされるという。

「エコナビのキャラクターを務める俳優の西島秀俊さんがテレビCMで語る『教えてあげたい』というフレーズにかけて、『教えて西島さん』とした。昨年は5,000個のノベルティを用意したが、足りなくなるほどの人気で期間中に追加した。今年は約8,000個を用意して、さらに多くの人に参加してもらおうと考えている」(下野主幹)とした。

そのほか、商品展示では、昨年に引き続きゼロ・エネルギー・ハウスを紹介。自動車との連携提案や、パナソニックが神奈川県藤沢市で展開している藤沢サスティナブルスマートタウンの事例を示しながら、「街」という観点から環境への取り組みを訴求する。