TDK Life on Recordブランドから発売されるワイヤレスステレオヘッドホン「WR780」は、NFCに対応した製品。Bluetoothにより、スマートフォンと手軽にワイヤレス接続して音楽を楽しむことができる。8月5日より提供を開始しており、価格はオープン、実勢価格は1万円前後。

ドライバーには、高性能40mm径ダイナミックドライバーを採用。豊かな低域と伸びのある中高域を再現できるようマスタリングされており、ボリュームの大小に関わらず、あらゆる音楽ジャンルにおいて原音に忠実なサウンドを実現する。サイズは223(W)×110(D)×219(H)mm、重量は280g。再生周波数帯域は20-20,000Hz、音圧感度は102±3dB/mW、入力インピーダンスは32Ωとなっている。

TDK Life on Recordブランドのワイヤレスステレオヘッドホン、WR780。NFCにより手軽にスマートフォンとBluetoothによる連携が可能なのが特長だ

独自の理想的な周波数特性により、音楽本来の魅力をそのままに表現できる。イヤーパッドのクッションは柔らかく、遮音性も高い(写真右)

イヤーカップには再生/ 一時停止、音量調整、通話等の操作ボタンを配置。装着したままでも簡単に操作できる。電源として最大8時間の連続使用が可能なリチャージャブルバッテリーを内蔵。同梱のmicro USBケーブルで充電して使用する。

左のイヤーカップに再生/ 一時停止、音量調整、通話等の操作ボタンを配置(写真左)。右のイヤーカップには充電用のmicro USB端子を搭載する(写真右)

ヘッドバンドは折り畳める構造。これにより、コンパクトに収納して持ち運ぶことができる。また左のイヤーカップには外部入力端子を搭載しており、製品に同梱されるコード長1.2mの有線接続専用コードを使用すれば、Bluetooth非搭載のオーディオ機器でも利用できるのだ。利用デバイス、利用シーンに応じてフレキシブルに使い分け可能となっている。

ヘッドバンドは折り畳める構造(写真左)。外部入力端子を搭載するので、Bluetooth非搭載のオーディオ機器でも利用できる(写真右)

スマートフォンとの連携機能が充実

通信機能はBluetoothを搭載。しかも、NFCに対応しているので、NFCチップ搭載のスマートフォンを本製品にかざせば、簡単にペアリングできる。なおペアリング作業が必要になるのは初回接続時のみで、2回目以降は自動で接続が確立される。Bluetoothのバージョンは汎用性の高い2.1を採用。NFCに対応していないBluetooth搭載スマートフォンでも使用が可能だ。

NFC対応のスマートフォンを本製品にかざせば、簡単にペアリングできる。Bluetoothのバージョンは汎用性を重視して2.1となっている

実際の使用感はいかに?

実際にスマートフォンと連携して使用してみた。イヤーパッドは肌触りがとても良く、耳を優しく包み込むような感触がある。密閉性が高いので、音漏れの心配も皆無と言えそうだ。首まわりにコードがないので、開放感がある。行動範囲も広がることだろう。

スマートフォンと連携して使用してみた(写真左)。真後ろから見たところ(写真右)

実は筆者はこれまで数千円のイヤホンで音楽を楽しんでいたのだが、このヘッドホンで同じ楽曲を聞いてみると音質が様変わりしたことに驚いた。クラシック音楽を聞くと、スマートフォンで再生しているとは思えないほどの立体感があるのだ。ヴァイオリンの艶やかな高音に、チェロの豊かな低音。クラリネットの透き通った伸びやかな音、トロンボーンの力強いファンファーレ。まるでコンサートホールまで聞きにきているかのような興奮を味わうことができた。ロック、ジャズなども聞いてみたが、いずれのジャンルでも音楽の再現性が高く、その世界観にどっぷり浸かることができた。

左のイヤーカップには3つの操作ボタンを配置。短押しで曲送り/ 戻し、長押しでボリューム調整が、また音声着信の応答操作が行える。音声通話用のマイクを右のイヤーカップに搭載しており、たとえ楽曲の再生中に音声着信があっても、ヘッドセットをしたままで通話が可能だ。実際に使用してみると、声を張らなくても普段の声の大きさで相手と通話できた。このあたりの使い勝手の良さはTDK Life on Recordブランドならではと言えそうだ。

左のイヤーカップには3つのボタンが配置されており、曲送りやボリューム調整などが行える(写真左)。右のイヤーカップには音声通話用のマイクを備える(写真右)

本稿で紹介した「WR780」は、実勢価格が1万円前後と比較的購入しやすい価格帯ながら、スマートフォンとの連携のしやすさ、音質の良さ、操作性の高さなど、クオリティはハイエンド製品に匹敵するものだった。コードレスのため"経年劣化"して断線してしまう、などの心配もない。コストパフォーマンスは非常に高いと言えるだろう。