東京都・表参道に今じわじわと人気を集めるお店がある。その名も「ことりカフェ」だ。文字通り小鳥を眺めながらお茶を楽しんだり、小鳥と触れ合うことができるという。女性客を中心に評判となり、週末にはオープン待ちをする人もいるんだとか。そこで、どんなお店なのか実際に行ってみた。

小鳥に対する愛情と熱意が抑えきれず

ピンクの外壁で可愛らしい洋風のつくりをしたことりカフェ。大きな窓には、小鳥たちの姿が。早速中へ入ってみると、小鳥たちは窓際などのいくつかの専用スペースの中にいて、お客はガラスごしに小鳥たちを眺められるようになっている。お店をつくったきっかけについて、店長の高谷さんに話を伺ってみた。

「オーナー(川部志穂さん)が、昔から鳥が大好きなんです。小鳥と触れ合えたり、癒やされたりする空間をつくりたいとずっと思っていたそうです。以前は鳥とまったく関係ない仕事をしていたそうなのですが、遂に鳥への愛情と熱意が抑えきれなくなり、一念発起してつくったのがこのお店です。今年の2月にオープンしたんですが、私も含めて社員、アルバイト全員が鳥好きなんです」

総勢22羽の小鳥スタッフがお出迎え

現在お店には、コザクラインコ、オカメインコ、タイハクオウムなど約8種類、合計22羽の「小鳥スタッフ」がお客を出迎えてくれる。圧倒的に女性のお客さんが多く、ひとりで来店する人も少なくないという。自分でも鳥を飼っている人が多いが、可愛いとは思うものの鳥のことは良く知らない人も多いらしい。

「この子たちはコザクラインコという種類で、別名ラブバードともいいます。なぜかというと、とても一途なんです。基本的にパートナーを決めたら、一生その相手と添い遂げます。また、ずっとくっついていたり、お互いに毛繕いしたり、本当にラブラブなのでそう呼ばれています。うちにもそんな仲睦まじいカップルがいますよ」(高谷さん)

小鳥たちの健康管理にも大変気を使っていて、食事や室内温度、衛生面に加え、ストレスにならないよう最大限配慮しており、月に一度は資格を持つ専用スタッフによって1羽1羽健康診断を行っているという。「鳥たちのことが好きだし、鳥あってのお店なので、そこは絶対にないがしろにしないようにしています」(高谷さん)

鳥のことをもっとよく知って欲しい

このカフェをつくった背景には、お客さんたちに癒やしを提供するという目的以外にも、鳥に関する知識を深めて欲しいという願いが込められているんだとか。「鳥って、犬や猫に比べると愛情表現が乏しいとか、懐かないんじゃないかとか思っている人が多いかもしれませんが、実はものすごく懐きますし、頭もいいんですよ。そういうことをもっとたくさんの人に知ってもらいたいという願いもあります」(高谷さん)

自身も鳥を飼っているという高谷さん。「鳥は人の顔だってちゃんと見分けられますし、味覚の好き嫌いもあります。同じ種類でも個体差がすごくあって、性格が全然違ったりもします。ヤキモチを焼きますし、ものすごくフレンドリーな子もいれば、ちょっとシャイな子もいたりして、見ていて飽きないし、本当に愛らしいんですよ」

小鳥好きにはたまらないケーキと雑貨も

店内にある小鳥をモチーフにした雑貨も人気だという。さらに小鳥をかたどった飴細工や、6月からは大人気の野菜スイーツ専門店「パティスリー ポタジエ」とコラボした、このカフェでしか食べることのないオリジナルケーキを発売しており、15時くらいにすべて完売してしまう日もあるんだとか。

このことりカフェ、4月には北千住に雑貨専門店、6月には吉祥寺店もオープンしたとのこと。どんどん広がることりカフェの輪。是非一度、訪れてみてほしい。週末は少し混雑することがあるので、小鳥たちを眺めながらのんびりするなら平日がオススメとのことだ。

その他の画像