2月28日公開の映画『ホビット 竜に奪われた王国』の戦闘シーン映像が27日、公開され、ピーター・ジャクソン監督が本作で導入した最新技術についてコメントを寄せた。

映画『ホビット 竜に奪われた王国』の撮影現場

『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』でアカデミー賞 史上最多11部門受賞に輝いたピーター・ジャクソン監督が手がける同映画は、J.R.R.トールキンの傑作『ホビットの冒険』を映画化したスペクタクル・アクション・エンターテイメント。

舞台は『ロード・オブ・ザ・リング』の60年前。小さくて臆病なホビット族のビルボ・バギンズが、魔法使いのガンダルフと13人のドワーフと、危険に満ちた冒険に乗り出す。目的は、一頭で一国を滅ぼすと伝えられる恐ろしい竜"スマウグ"から、奪われた王国を取り戻すこと。オーク族最強の首領やどう猛な魔狼たちとの激しい戦いを乗り越え、奪われた王国を竜から取り返すことができるのか。

今回公開された映像は、エルフたちが凶暴なオークに襲われるドワーフを守るために激しいアクションを繰り広げるというもの。本作で初登場となる森のエルフの女性近衛隊長タウリエルは、海外ドラマ『LOST』のケイト役、エバンジェリン・リリーが演じている。妊娠直後にも関わらず、好奇心旺盛なタウリエルを好演した。

迫力のシーンを演出するため、本作にはさまざまな最新技術が採用された。ドワーフたちに襲いかかる醜い外見のオークの恐ろしさを表現するため、ゴラムに命を吹き込んだパフォーマンス・キャプチャーを使用。ジャクソン監督は、「オークの動きや表情に躍動感を出したいと思ったし、できるだけ恐ろしい魔物として描きたかったんだ。だからオークにデジタル技術を使って正解だったよ」と満足している。

また、HFR3D(ハイ・フレーム・レート3D)の技術を用いて、従来の映画の倍である48コマで撮影。これまでカメラでは捉えきれなかった細部はもちろん、キャラクターたちの表情もより鮮明に、滑らかでスピーディーな動きを実現した。「本当に映画の世界に引き込まれていって、周りの環境や世界観を見ることができるんだよ。どんな素晴らしいものでも、そこにあるかのようにスクリーンに引き込まれていくんだ」とジャクソン監督も最新技術に手応えを感じている。

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