西田征史原作・脚本、初監督作となる映画『小野寺の弟・小野寺の姉』(2014年秋公開)の制作が決定し、俳優の向井理と女優の片桐はいりが姉弟役で映画初共演を果たすことが28日、明らかになった。

弟・進を演じる向井理(右)と姉・より子を演じる片桐はいり(左)

TVドラマ&映画『怪物くん』『妖怪人間ベム』、TVアニメ『TIGER & BUNNY』など大ヒット作の脚本を手がけてきた脚本家・西田征史氏が、自身の執筆した同名小説を映画化した『小野寺の弟・小野寺の姉』で初監督を務める。主人公の小野寺進(弟)役は向井理、姉の小野寺より子役は片桐はいりで"一見似てなさそうだけれどなんだか似ている"魅力的な姉弟を演じる。2013年7~8月に公演された舞台版でも、同じく向井と片桐が姉弟役を務めていた。

弟・進はモテないわけではないのに引っ込み思案で恋に奥手で、姉・より子はこだわりが強く生命力の強い女性。そんな2人は、早くに両親を亡くしてからずっと2人きりで、いい距離感を保ちながら一緒に暮らしてきた。ある日、小野寺家に1通の誤配達の郵便が届き、その手紙をきっかけに進とより子、それぞれの恋と人生が動き始める。お互いを大切に想い合う不器用な姉弟のそれぞれの幸せの行方、そして、弟が抱える大きな想いとは…。

向井は「監督自身が原作と脚本を書かれているので、行間のおもしろさをどう演出していただけるんだろうという楽しみもあった。片桐さん演じる"より子"がボケで、僕の演じる"進"がツッコミ役で、アドリブ含めた掛け合いなんかも、すごく楽しいです」と撮影を振り返り、「普段からはいりさんとは、とにかく自然にいられますね。普通に姉ちゃんといる感じなんです。いいコンビネーションなのかなと思います。はいりさんのおかげで、進の真面目だけどずぼらなキャラクターを自然に演じられています」と2人の関係性についてもコメント。

片桐も「より子は"カツオに対するサザエ"のようなお姉さん像なんです(笑)。姉がボケ、弟がツッコミ、でも姉が引っ張っている。そんな雰囲気は、普段の向井さんとの距離感とも近い感じがします。本当の弟みたいな気持ちになっていて、お会いしない時は、ちゃんとご飯食べているかなって気持ちになります(笑)」と姉弟関係について語った。

西田監督は「小説を書く段になって自然と頭の中に浮かんできたのが、お2人だったんです。脚本と演出を担当した『ママバレーでつかまえて』というTVドラマでも共演していただいたのですが、その時からいつかお2人にがっつり組んでいただけたらと思ってました」とキャスティングについて説明し、「普段から2人は信頼し合って仲がいいですからね。あの空気感をどう出せるかなというのは、いつも意識していることです」と明かした。そして「まずこの姉弟を好きになってもらうことが一番なんですが、観たあとに思わず連絡をとっていなかった身内に『元気?』と電話したくなるような、そんな作品になれば」と作品への想いを語った。

(C)2014『小野寺の弟・小野寺の姉』製作委員会