Bunkamura25周年記念公演の第1弾『冬眠する熊に添い寝してごらん』の製作発表が1日、東京・内幸町の帝国ホテルで開催され、KAT-TUNの上田竜也、井上芳雄、鈴木杏、勝村政信、演出の蜷川幸雄、本作の戯曲を手掛けた小説家・古川日出男が出席した。

『冬眠する熊に添い寝してごらん』の製作発表に出席した鈴木杏(右)と井上芳雄

本作は、100年の時代を越えて語り継がれる伝説の熊猟師と熊、犬との聖なる戦いを軸に、奇妙な家訓を持つ良家で育った川下兄弟と女詩人との愛憎劇を綴った野心作。ミュージシャンやダンサーとコラボレートするなど、革新的な作風で知られる古川日出男と、演劇界の巨匠・蜷川幸雄の初タッグ作となった。同作は2014年1月9日(木)~2月1日(土)まで東京・Bunkamura シアターコクーンにて、2月7日(金)~12日(水)まで大阪・森ノ宮ピロティホールで上演される。

古川は、蜷川からのオファーについて「雲の上の蜷川さんが雲から降りてきた感じで、仰け反りました。蜷川さんは、ずっと大物のままで、フロントラインに立ち続ける将軍ですから」と恐縮しながら「舞台の常識には媚びない台本にしようと思いまして」と蜷川に"挑戦状"を叩きつけたと宣言。蜷川は、古川の「文体の持っている疾走感に惹かれました。節操のない壮大さがいいです」と称えながらも、一筋縄ではいかない戯曲に「何で、古川さんにお願いしたのか後悔してます。全くどうやって良いのかわかりません」と苦笑いしつつも、嬉しそうな表情を見せた。

蜷川演出の舞台は初となる上田は「久しぶりの舞台で、初めての蜷川さん。すごく光栄で楽しみにしているところがたくさんあります。精一杯務めさせていただけたらと」と決意表明。蜷川は、上田を「個性が強そう。暴れ馬のよう」と言いながら、ジャニーズのメンバーたちをこう称えた。「ただ者じゃない集団。人に負けたくないから、寝る時間を惜しんでよく勉強している。努力して、今の場所を維持している。中途半端に売れている俳優とは違う。尚且つ、一緒にやった人を味方にする」と大絶賛。それを受けて上田は「僕たちは(演技などを)専門的にやっているわけじゃないので、人の何倍も努力しないと、人と同じステージには立てない。それはジャニーズ共通。そういった心構えはあります」と真摯な表情で語った。

また、先月、KAT-TUNから脱退した田中聖について質問が及ぶと、上田は「KAT-TUNはKAT-TUNで、田中聖は田中聖。お互い完全に前を向いて動き出している」と報告した。