ソニーは9月25日、ウォークマンの新ラインナップ「S780」シリーズと、スピーカー付きモデルの「S780K」シリーズ、「E080」シリーズと、スピーカー付きモデルの「E080K」シリーズを発表した。

「S780」シリーズは、内蔵メモリー8GBの「NW-S784」、16GBの「NW-S785」、32GBの「NW-S786」の3モデル構成で、「S780K」シリーズは、内蔵メモリ8GBの「NW-S784K」 、16GBの「NW-S785K」の2モデル構成。「E080」シリーズとE080Kシリーズは、内蔵メモリ4GBの「NW-E083」「NW-E083K」のみがラインナップされている。

発売はいずれも10月19日。価格はオープンで、推定市場価格は、NW-S784が15,000円前後、NW-S785が18,000円前後、NW-S786が21,000円前後、NW-S784Kが18,000円前後、NW-S785Kが21,000円前後、NW-E083が11,000円前後、NW-E083Kが14,000円前後となっている。

「S780」シリーズ(左)と、スピーカー付きモデルの「S780K」シリーズ(右)

「E080」シリーズ(左)と、スピーカー付きモデルの「E080K」シリーズ(右)

「S780」「S780K」シリーズは、2012年10月に発売された「S770」「S770K」シリーズの後継モデルで、「E080」「E080K」シリーズは、2012年2月に発売された「E060」「E060K」シリーズの後継モデルだ。同日発表されたウォークマンの全ラインナップのなかで「S780」「S780K」シリーズはスタンダードクラス、「E080」「E080K」シリーズはエントリークラスのモデルということになる。

「S780」「S780K」シリーズは、従来モデルに比べて、音質とスタミナ、デザインの面での強化が図られている。音質面では、対応フォーマットの拡大と新機能「CleaAudio+」の搭載が大きなポイントだ。

「S770」「S770K」シリーズが対応していた音声フォーマットは、MP3/WMA/ATRAC/ATRAC Advanced lossless/リニアPCM/AAC/HE-AAC。それに対して今回の「S780」「S780K」では、さらにFLAC/Apple Lossless(ALAC)に対応した。FLACで使用可能なサンプリング周波数と量子化ビット数は44.1kHz/16bit。従来のATRAC/リニアPCMに加えて、FLAC/AAC/ALAC/MP3のファイルでもギャップレス再生に新たに対応した。なお、MP3は付属ソフトMedia Go Ver.2.5以降またはX-アプリでエンコードしたもののみ、AACはMedia Go Ver.2.5以降でエンコードしたもののみの対応となっている。

CleaAudio+は、DSPによる信号処理のコントロールを手軽に行うためのツール。クリアで臨場感の高いサウンドを、細かな設定を必要とせずに実現できる。

スタミナ性能の向上はバッテリー容量の増大によるものだ。「S770」「770K」シリーズでは約36時間だった連続再生時間は、約77時間まで延ばされている。また、ウォークマンをモバイルバッテリーとして使用し、スマートフォンへ充電を行う機能も搭載。「S780」「S780K」シリーズのバッテリー容量は公開されていないが、フル充電の場合、スマートフォンのバッテリーを半分程度まで充電可能とのことだ。スマートフォンに充電するためのケーブルはオプション(WMC-NWC10)となっており、10月19日に発売される。価格はオープンで、推定市場価格は1,800円前後。

スマートフォンへの充電用ケーブル「WMC-NWC10」

「E080」「E080K」シリーズは、小中学生など、デジテルオーディオプレーヤーに始めて触れる人をターゲットとしたエントリーモデル。従来モデルの「E060」「E060K」シリーズでは、「S770」「S770K」シリーズよりも小ぶりな筐体が採用されており、ディスプレイも1.4型と小さかった。また、クリアフェーズやカラオケ機能、語学学習機能なども搭載されていなかった。「E080」「E080K」シリーズでは、「S780」「780K」シリーズと同じ筐体を採用。ディスプレイも1.4型から2.0型に拡大された。また、クリアフェーズやカラオケ機能、語学学習機能の搭載に加え、FLAC/ALACへの対応や文字入力パッドへの対応など、Eシリーズではあるが、Sシリーズの要素が大幅に取り入れられている。

「S780」「S780K」シリーズと「E080」「E080K」シリーズのメモリ容量以外の違いは、まずバッテリー容量だ。「S780」「S780K」シリーズでは約77時間の連続再生が可能だが、「E080」「E080K」シリーズでは約35時間。スマートフォンへの充電機能も搭載されていない。また、Bluetooth、ビデオ再生機能も「E080」「E080K」シリーズには搭載されていない。

本体サイズは「S780」「S780K」シリーズ、「E080」「E080K」シリーズで共通で、W約41.7×D約7.5×H約92mm。質量は「S780」「S780K」シリーズは約50gで「E080」「E080K」シリーズは約46g。

「S780」「S780K」シリーズ(左)と「E080」「E080K」シリーズ(右)のカラーバリエーション