天面の電源ボタンを押すと、レンズがせり出し、約1秒強で液晶モニタが表示される。撮影モードは、フルオートに相当する「iAUTO」モードのほか、プログラムAE、絞り優先AE、シャッター優先AE、マニュアル、シーンセレクトAE、アートフィルターの全7モードが用意される。アートフィルターは前モデルの6種類から11種類へと増えている。

レンズには、前モデルから引き続き35mm換算で28~112mm相当の焦点距離を持つ光学4倍ズーム「i.ZUIKO DIGITAL」レンズを搭載する。開放値はF1.8~2.5に対応。ワイド端だけでなくテレ端でも明るいことはうれしいポイントだ。

下の2枚の写真は、ズームのワイド端およびテレ端を選び、それぞれの開放値で撮影したもの。ピントを合わせた部分がシャープに解像する一方で、近景にはなめらかなボケが生じ、奥行きのある写真となった。開放値の明るさはボケの表現に有利なほか、薄暗いシーンでも感度をあまり高めることなく、手ブレが生じにくいシャッター速度で撮影できる利点がある。

撮影モード:絞り優先AE(F=1.8 1/250秒) / 露出補正:+0.3 / 感度:ISO100 / WB:晴天 / 焦点距離:6mm(オリジナル画像を見る:3,968×2,976ドット)

撮影モード:絞り優先AE(F=2.5 1/200秒) / 露出補正:±0 / 感度:ISO100 / WB:カスタム / 焦点距離:24mm(オリジナル画像を見る:3,968×2,976ドット)

最短の撮影距離は、通常モードの場合、ワイド端で最短5cm、テレ端で最短20cmとなる。マクロモードに切り替える手間を掛けずに、ここまで近寄って撮れるのは便利だ。さらに、スーパーマクロモードに切り替えた場合は、ワイド端固定で最短1cmの超接写も行える。

そのほか、3段分の露出を下げるNDフィルター機能や、連写と画像合成によって階調を広げる「HDR逆光補正」、カメラの傾きを確認できるデジタル水準器、最長16分のバルブ撮影、マルチアスペクト、多重露光、フルHD動画などの機能を搭載する。

シーンセレクトAEのひとつ「HDR逆光補正」で撮影(オリジナル画像を見る:3,968×2,976ドット)

アートフィルターの「ジオラマ」で撮影(オリジナル画像を見る:3,968×2,976ドット)

NDフィルターの設定画面

NDフィルターを利用して、4秒の低速シャッターで撮影(オリジナル画像を見る:3,968×2,976ドット)

オプションの自動開閉レンズキャップ「LC-63A」を装着した状態

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