操作面では、前モデルから改良されたハイブリッド式の「コントロールリング」と、ボディ前面に新装備した「コントロールレバー」という2つの装備に注目したい。

コントロールリングとは、レンズの鏡胴部分に設けた回転式リングのこと。回転の操作は、クリック感のある「デジタルコントロール」とクリック感のない「アナログコントロール」の2種類を切り替えることができ、切り替えにはコントロールレバーを使用する。

レンズの鏡胴部にコントロールリングを、レンズの左下にコントロールレバーを搭載する

レバーを倒してマニュアルフォーカスに切り替え、MFアシストによって画面を拡大した状態

例えば絞り優先AEモードの場合、初期設定のデジタルコントロールでは、リングを回すことで絞り値の変更ができる。そして、レバーを倒してアナログコントロールに切り替えた場合は、リングを回すことでマニュアルフォーカスの操作が可能になる。必要に応じて、デジタルコントロールの割り当て機能をカスタマイズしたり、アナログコントロールの内容をマニュアルフォーカスではなくズームに変更したりもできる。またデジタルコントロールの割り当て機能は、選択中の撮影モードによっても変化する。

言葉で説明すると少々ややこしく感じるが、操作方法をいったん把握すると使い勝手は非常に良く感じられる。特にマニュアルフォーカスの操作感はスムーズで快適だ。リングの回転と同時にMFアシストが作動し、部分の拡大表示を見ながら厳密なピント合わせができる点も便利だ。液晶上には距離目盛りが表示されるので、置きピンによるパンフォーカススナップ用にも役立つ。

さらに、好きな機能を割り当てられる2つのファンクションボタンや、露出補正などをダイレクトに調整できるコントロールダイヤル、好きな設定の組み合わせを登録できるカスタムモードなども備えている。いずれも各種の機能やパラメーターを直感的に調整するための工夫だ。多機能を駆使して撮影したい中級以上のユーザーにとっては、ありがたく感じるだろう。

ファンクションボタンを押すと、登録した機能の設定画面が素早く表示される

ファンクションボタンやレバーには、自分にとって使用頻度が高い機能を割り当てられる

背面のダイヤルやボタンのサイズはやや小さいが、適度なクリック感があり感触は良好だ

メニュー画面には、「OM-D」や「PEN」シリーズなどと共通のインタフェースを採用する

カスタムメニューでは、画質や機能、操作性などに関する詳細なカスタマイズができる

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