かつてはJR四国バスの駅だったという「ごうかく駅」

年の瀬が近づくと同時に、いよいよ本格的に受験シーズンに突入する。一足先にはじまっている推薦入試などを含めると、受験生は約半年にわたり悲喜こもごもな日々を送ることとなる。その間、ご利益のある神社なんかがあると聞けば祈願に訪れたくなるもの。愛媛県内のとある駅なんかは、受験生なら誰しも、用がなくても下車したくなるとか……。

縁起のいい地名だったので、ひらがな表記で駅名に採用

その駅の名前は「ごうかく駅」。松山市と高知市のちょうど間あたりにある、JR「落出(おちで)駅」から四国カルスト方面へ向かって国道440号線を進んだ山中にある。この道はもともとJR四国バスが走っていたのだが、時代の中で営業は廃止に。今はその後を引き継いだ久万高原(くまこうげん)町営バスが、1日4本運行している。

それにしても、なぜ「ごうかく駅」というのだろうか。バスを管理する柳谷産業開発公社に問い合わせたところ、「この一帯は郷角(ごうかく)という地区なんです。地名にあやかり、JR四国バス運営当時に合格切符など売り出したところ、人気に火がつきました」との回答。当時の駅長が「受験グッズを作ったら売れるかも!」とひらめいたんだとか。

合格祈願の奉納も行われる

路線には「大成」駅も!

ごうかく駅を走る久万高原町営バスは古味(こみ)線と呼ばれているが、その路線には「大成(おおなる)」という駅もある。読み方は違うが、「合格して大成するように」ということで、毎年受験シーズンが近づくと、この2つの駅を結ぶ専用切符(640円)が売り出されるのだそうだ。

さらに、別路線の岩川線に「旭(あさひ)」という駅があるが、この駅とごうかく駅を結ぶ専用切符も用意されている。「2つの切符を合わせると“朝日(旭)が昇れば合格(ごうかく)し、物事を立派に成し遂げることができる”という意味になります」(柳谷産業開発公社)。

ちなみに毎年12月初旬になると、この地域にある応神天皇などを祀った「五社八幡神社」で、切符の合格祈願の奉納も行われている。

「ごうかく」ゆきと「大成」ゆきの組み合わせ

グッズはネットでも購入できる

切符以外にも、地域のお年寄りが手作りしているという破魔矢と五角形(ごうかく)の鉛筆、そしてそれらを立てる鉛筆立がセットになった「ミニ破魔矢セット」(1,800円)も用意されている。

これらのセットは、もちろん「ごうかく駅」に行けば買える。しかし、駅がかなり不便な場所にあることから、近隣の鉄道駅など3~4カ所でも販売しているそう。ちなみにネットでも購入可能だ。

とはいえ、ごうかく駅の近くには、日本三大カルストのひとつに数えられている四国カルストなどの観光名所もある。受験生本人は無理かもしれないが、代わりに親や兄弟などが、観光がてらに買いに行くのもいいかもしれない!

プレゼントにもいい「ミニ破魔矢セット」