米Googleは5月24日(現地時間)、Google Play (Android Market)のアプリでサブスクリプション契約を可能にする「In-App Subscription」サービスの提供を開始した。In-App Billingは購入時とは別に、アプリ内でアイテム購入やサービス拡充のために追加課金を行うための仕組みだが、今回登場したSubscription (購読)サービスでは一定期間ごとにコンテンツの課金期間を設け、あとは期間が経過するごとに一定額が自動徴収される。ちょうど新聞や雑誌の定期購読のような課金システムとなる。

サブスクリプションのサービスは、新聞/雑誌のような定期発行のコンテンツやサービス利用料を別途徴収するタイプのアプリなどで利用される課金形態で、iOSではすでにIn-App Purchaseサービスの一環として提供されている。Google Playに導入されているIn-App Billingは一度きりの課金を前提としたものだが、今回のサブスクリプションサービスでは月単位または年単位の料金プランをユーザーが選択することで、あとは更新期間が到来すると自動的に契約が更新されて再課金が行われる。アプリ開発者は月単位または年単位の契約形態それぞれについて料金を設定でき、ユーザーが契約を終了しない限りこの金額での課金が行われ続ける。なお、現在の実装ではアプリ内から一度行われた契約を終了する手段はなく、ユーザーはGoogle Playのストア画面から「My Apps」を開いて手動で更新の終了設定を行わなければいけない。

Googleによればトップ24のアプリのうちの23個で、すでにアプリ本体の購入額よりもIn-App Billingによる売上が上回っているといい、こうした仕組みの活用が広がっていることを強調している。もっとも、無料アプリに対してIn-App Billingを適用して売上を出しているケースも多いとみられ、実際にどの程度ビジネスとして成り立っているのかは気になるところだ。

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