ガリバーインターナショナルは16日、全国の約420の全店に放射線測定器を配備し、販売車両の放射線検査を、2011年12月21日から実施すると発表した。また、ガリバーが設定した放射線量基準値(0.3マイクロシーベルト毎時)を超える車両は、販売しないこともあわせて発表した。

ガリバーインターナショナルでは、顧客に安心して中古車に乗ってもらうため、「全車保証付き」「納車後の返品サービス」「修復歴車の販売なし」など、車両の品質強化に努めてきた。

福島第一原子力発電所の事故以降、政府の方針のもと食品業界などを中心に放射線対策がとられているが、ガリバーインターナショナルによると、中古車に関しては依然として放射線検査に関する方針が発表されていない状況(12月16日現在)にある。

同社では、「中古車業界大手としての責務を果たす」とし、自主検査を行い、独自に定めた基準値を超える車両は販売しないことを決定した。

ガリバー基準値の0.3マイクロシーベルト毎時について同社では、0.3マイクロシーベルト毎時を1年間の被ばく量に換算すると、219マイクロシーベルト(毎日2時間乗車した場合の年間累計値)となるとしている。

一方、資源エネルギー庁「原子力2002」によると、東京-ニューヨークを飛行機で1往復した場合に受ける放射線量は200マイクロシーベルトとなっており、「この数値とガリバー基準値(219マイクロシーベルト毎年)が同程度といえる」(同社)。

同社は、納車時に「放射線検査完了通知書」を発行し、顧客に渡すという。