米Intelは11日(現地時間)、Atomプロセッサの新製品を発表した。製品名は「Atom Z670」。プラットフォームのコードネームは「Oak Trail」で、タブレットデバイスなど小型機器向けの製品。組み合わせるチップセットはIntel SM35 Express。

昨年のIDFで披露されていたOak Trail搭載タブレットのサンプル

Atom Z670はタブレット機器向けに最適化された製品で、CPUコア周波数が1.5GHz。シングルコアだがHyper-Threading技術によって2スレッドの同時実行処理が可能だ。メモリコントローラとグラフィック機能を統合し、製造プロセスは45nm。最大TDPは3WでSpeedStepテクノロジにも対応している。なお、Intel 64には非対応なほか、VT-x、VT-d等の仮想化技術にも非対応。

Atom Z670の統合グラフィック機能はDirectX 9をサポートする「Intel Graphics Media Accrlerator 600」。GPUコア周波数は400MHzとされており、1080pビデオデコードに対応する。メモリコントローラはDDR2-800のシングルチャネル、最大容量2GBまでに対応。また、これらの統合によりAtom Z670のチップサイズは13.8×13.8mmとなる。22×22mmとされる前世代の製品と比べ60%ほど小型化を実現しているという。

Intel SM35チップセットはパッケージサイズが14×14mmとされ、こちらも前世代製品比(17×17mmm)で30%小型とされている。機能面ではSATAやUSB 2.0、HDオーディオ機能、SDIO等をサポートし、HDMI出力端子もサポートする。

なお、北京にて開催中のインテル・デベロッパー・フォーラム(IDF)ではこれに次ぐ次世代のプラットフォームとして「Cedar Trail」も明らかにされた。Cedar Trailは32nmプロセスを採用し、省電力性能とバッテリ駆動時間をさらに向上できるという。また、機能面ではBlu-ray 2.0への対応やフル1080p ビデオ再生の専用メディアエンジンの搭載、DisplayPortをサポート、そしてインテル ワイヤレス・ミュージック、インテル ワイヤレス・ディスプレイ、PCシンク機能、ファーストブート機能といった新機能が搭載される見込みだ。