ビー・エム・ダブリューは、オンロード性能を重視した4輪駆動車「BMW X3(エックススリー)」を約7年ぶりにフルモデルチェンジし、3月29日より発売する。価格は、X3 xDrive28iが598万円、X3 xDrive35iが694万円。

BMW X3

BMW Xモデルは、オンロード性能を高めたSUV(BMWはSAVと呼ぶ)で、現在、X1、X3、X5、X6の4モデルをラインナップしている。X3は2004年に初代が登場し、今回が初めてのフルモデルチェンジとなる。ドライビング性能と環境性能を高め、X3 xDrive35iはエコカー減税にも適合した(75%減税)。燃費はxDrive35iが12.0km/L、xDrive28iが10.6km/Lとなっている。

ボディは4ドアのステーションワゴンタイプ。乗車定員は5名、ハンドル位置は右となる。室内空間は従来モデルよりも拡大。リヤシートは足元スペースが約20mm、左右方向も20mm拡大した。荷室容量は先代モデルに比べ70L拡大し、クラス最大(BMW調べ)の550Lとした。積載物をフレキシブルに固定できるパーセルレールがら引き続き装備される。リアシート背もたれは40:20:40の3分割可倒式。すべて倒せば荷室容量は1600Lまで拡大する。

エクステリアは大きなキドニーグリル(ラジエターグリル)などでボリューム感や力強さを表現。ボディサイドにはフロントホイールアーチ直後から後方へ跳ね上がるウェストラインを特徴としている。サイドウインドウ後部には、BMW伝統のホフマイスターキンク(くの字形の曲がり)が取り入れられた。ヘッドライトにはLEDののライトリングを、テールライトにはLEDのライトバーを採用した。

インテリアでは、インスツルメントパネル最上部に8.8インチのカラーディスプレイが置かれる。メーターにはブラックパネルを採用し、質感を高めた。コンソール前端やリヤアームレスト内のカップホルダーに加え、前後ドアにボトルホルダーが装備された。

パワーユニットには、xDrive28iが3.0L(リッター)直列6気筒エンジンを搭載し、最高出力190kW(258PS)/6,600rpm、最大出力310Nm/2,600~3,000rpmを発揮する。xDrive35iも同排気量ながらターボチャージャーを装備し、それぞれ225kW(306PS)/5,800rpm、400Nm/1,200~5,000rpmを得ている。使用ガソリンは無鉛プレミアム。トランスミッションはどちらも8速ATを組み合わせた。駆動は路面状況に応じて前後のトルク配分を可変制御する4輪駆動システム「xDrive」としている。

経済性の面では、ブレーキエネルギー回生システムや、停車時に自動的にエンジンが停止する「エンジン オートスタート/ストップ機能」を採用。xDrive35iは先代のX3 xDrive30iに比べ、出力を13%向上させながら、燃料消費率を約45%向上させた。車両重量はxDrive35iが1,900kg、xDrive28iが1,850kg。

走行性能面では、約50:50の理想的な前後重量配分を達成。リアサスペンションには新設計の5リンク式を採用。走りの良さに磨きをかけると同時に、乗り心地を向上させたという。速度によってタイヤの切れ角を増減する「バリアブル・スポーツ・ステアリング」をxDrive35iに採用した。そのほか、コーナリングでダイナミックな走りをもたらす電子制御システム「パフォーマンス・コントロール」(xDrive35i)、路面状況に応じてダンピング特性を自動調整する「ダイナミック・ダンピング・コントロール」(オプション)などが用意される。

フロントビュー

サイドビュー

リアビュー

エンジン(xDrive35i)

ヘッドライト

テールライト

インスツルメントパネル

シフトレバー

インテリア

荷室(5名乗員)

荷室(3名乗員)

荷室(2名乗員)

荷室フロア下の収納

※走行イメージ

※走行イメージ