消費電力(グラフ35~36)

最後にこちらである。まず絶対的な消費電力をグラフ35に示す。今回は省電力モードでの測定はやめ、ハイパフォーマンスモードでの測定のみである。流石に機能てんこ盛りのマザーボードと800W電源、Radeon HD 5870といった構成では、何もしなくても100Wを超える消費電力になるのは致し方ないところ。

で、このままではいまいち判断が難しいので、各々のシーンでの消費電力から待機時の消費電力を引いた差がグラフ36である。ここからいえるのは、6コア製品の省エネ性である。さすがTDPが他より45W低いだけあり、X2 565は絶対値的には群を抜いて低消費電力である。しかし、2コアで44Wということはコアあたり22W(実際はL3/メモリコントローラとかNB/HT Linkといった共用部の消費電力増があるので、実際のコアあたりの消費電力はもう少し下がる)相当になるわけで、これも少ないとはちょっと言いにくい部分がある。これはX4 970も同じで、ざっくりコアあたり20W相当である。これに比べるとX6 1090Tはコアあたり12~14W、X6 1100Tは14~17Wといったところで、やや低めに推移している。

X2 565以外はいずれも125W TDPで、なので後はこのTDP枠を4コアで配分するか、6コアで配分するか、の違いになるわけだ。6コアで配分すると当然動作周波数を上げにくくなり、これを補うためにTurboCoreを付加した、というわけで、2/4コア製品にTurboCoreが付かないのは、これはこれで合理的なのだなという気もする。