亀井静香金融担当大臣は13日、金融庁の大臣室において、雑誌やインターネット、フリー記者らを対象とした定例の記者会見を開いた。郵政改革法案について、「来週の閣議で決定して国会に提出したい。今国会で成立すると確信している」と述べた。

金融庁の大臣室でネット・雑誌・フリーの記者らの質問に答える亀井静香金融担当大臣

亀井大臣は、新聞・テレビなどが加盟する金融庁記者クラブでの会見とは別に、雑誌やインターネット、フリー記者ら記者クラブに加盟していない媒体記者らを対象とした記者会見を開いている。

亀井大臣は13日、金融庁記者クラブでの会見後、大臣室に入室。その日の閣議について、「格別に報告することはない」とし、記者からの質問を受け付けた。

今月6日の会見でも質問があった、共済組合関連の質問に対しては、「善意で零細な組合で事業が継続できなくなっているところがたくさんあるので、そういうことをなくしよう(と思っている)。今、大塚(耕平)副大臣のところで(法案の)中身については検討してもらっている」と回答した。

郵政改革関連法案についての質問では、「(自民・公明・みんなの)3党が反対していることは国会の質問などで強く感じているが、我々はどうしてもやらなければならない改革だと思っている。来週の閣議でできれば決定して、国会に提出したい。会期に限りはあるが、今国会で成立すると確信している」と述べた。

また、ゆうちょ銀行・かんぽ生命保険の資金運用について、公共事業に充てる場合、国会や地方議会での審議は必要ないのかという質問には、「どういう資金運用をするかまで、私が日本郵政(※)の手足を縛って具体的なことをどうこう言うわけにはいかないが、今の日本郵政(グループ)では、日本経済にとって足手まといになっていて弊害を与えているので、地域にとっても国家にとっても有用な存在になるように改革する」と述べた。

※ 日本郵政株式会社は、郵便局株式会社・郵便事業株式会社・株式会社ゆうちょ銀行・株式会社かんぽ生命保険などからなる日本郵政グループの持株会社

その上で、「資金運用は国債だけやっていて、それ以外考えないというのは、ノウハウができていないから。地域の金融機関との協調も考えながらやっていくなど、幅広い運用を考えていけばいいと思う。地方債を引き受けるのも一つの方法だし、自治体が大事な事業をやっていく受け皿としての役割を果たせばいい。地域の金融機関が対応しない場合に補完する以上に、積極的に(自治体の事業を)バックアップしていけばいい。日本郵政が今後考えていく大きな課題だ」と、持論を展開した。

亀井大臣は、郵政改革法案について、「地域にとっても国家にとっても有用な存在になるように改革する」と述べた

世論調査などで内閣支持率が低下していることについては、「普天間の問題も、5月までに結論を出すと言っているのに、『出せんだろう、出せんだろう』とマスコミが言っている。交渉事が透明化できるわけはなく、結論が出るまでは紆余曲折があるのが当たり前。これだけ、批判じゃなくて悪口を言われれば、(支持率が)下がるのは当たり前。今の程度(の支持率)を保っているのがおかしいくらい。(支持率を上げるには)バシッと政策を断行することに限る」と述べ、政策を実行することが、支持率上昇につながるとの見方を示していた。