Server Roadmap

今年6月のCOMPUTEXで、2010年のServer Roadmapの概略は一応公開されているが、もう少し細かい話も出てきたので復習がてら紹介しておく。AMDは2010年におおよそ700万ユニット程度のサーバ市場を狙っているが、従来は1P/2P/4P+という形でラインナップしていたOpteronのラインナップを2010年には変更する(Photo04)。この図、別スライドではもう少し詳細な説明が出てきていて面白い(Photo05)。G34構成では、2つのCPUダイが1つのパッケージに入るから、ダイ数で言えば従来の4Pサーバーが2Pで、8Pサーバーが4Pで済む計算になる。ただ逆に、C32では理論上8Pも可能(実際問題としては制限されているので不可能)だが、G34ではHTを使ってMCMを構成している関係で8P構成が取れない。なので、4Pをハイエンドとしなければいけない、という制約が逆に生じる。これを補うために、コアの数を積極的に増やす形で対応することになる。Photo06が2010年及び2011年のServer Roadmapであるが、2011年には最大16コア/パッケージのG34製品が投入され、Socket数の不足を補う形になる。

話を戻すと、G34のOpteron 6000シリーズとC32のOpteron 4000シリーズの構成もそれぞれ簡単に示された(Photo07,08)。最後にロードマップを改めて示したのがこちらである(Photo09)。

Photo04: 変更する最大の理由は、Socket形状が異なるからということだろう。C32とG34ではパッケージが変わるため、プラットフォームそのものが変更になる。従来は1Pから4P+まで、全部Socket FないしSocket 940だったから、従来のやり方そのままでは行かないということになる。

Photo05: 4P Volume Serverのマーケットには、G34の4P構成が入る形になると思われる。

Photo06: 2011年に、Bulldozer Coreが入ってくることが公式に明らかになった。詳細は後述。

Photo07: 構造的には従来のOpteronの4Pシリーズに近いが、16bitのHT3 Linkを4本出せるため、4P構成だと全てのSocketを1 Hopで接続できる点がやや異なる。

Photo08: C32ではHT Linkが2本に制限されるので、従来の2P Opteronと同じ構成。

Photo09: C32向けのEE専用にAdelaideが提供されるという点がちょっと新しい程度。