今年で日本就航50周年を迎えるキャセイパシフィック航空は8日、都内ホテルで記者懇談会を行った。

厳しい経営環境が続く航空業界ではあるが、「幸いキャセイのバランスシートは健全。今はマイナス要因を最小限に抑えて回復を待つ。アジアの航空市場は9%の成長が見込まれ、将来有望。2013年には新機材39機を納入予定」(同社日本支社長サイモン・ラージ氏)だ。

サイモン・ラージ氏はキャセイ株の約42%を保有するスワイヤー・グループを経て09年8月17日付けでキャセイパシフィック航空日本支社長に就任

実際、今年7月から9月の旅客数は昨年を上回り、日本市場のフライトも拡充。今冬(12月1日~2月26日)の札幌-香港線のスケジュールを週4便から毎日運航とする。また、新潟や仙台からフィリピン・セブ島への、羽田などから香港へのチャーター便も運航。今年は日本香港観光交流年でもあるが、その盛り上げにも一役買う。

また、10月からの正規割引運賃「早得(はやトクん)シリーズ」は香港往復3万円をボトム料金とし、出発3日前まで予約可能な「早得3」を設定するなど安さと使いやすさを打ち出している。

キャセイは最新鋭機ボーイング777-300ER型機を11機保有。ファースト、ビジネス、エコノミーの各クラスも改善したばかり

さらに、ラージ日本支社長は経営再建の只中にある日本航空(JAL)にも言及。キャセイはJALと同じ航空アライアンス「ワンワールド」に加盟するが、「JALがワンワールドに参加しつづけるのは本当に重要なこと。ワンワールドでマイレージを活用しているユーザーにとって、他のアライアンスに移るなど迷惑な話」と、デルタ航空などの出資・提携案を受け入れてスカイチームへ移行するようなことは消費者を軽視する動きと指摘。アメリカン航空のように、キャセイやワンワールドとしてJALへ出資することはないようだが、日本市場を重要なマーケットと位置づけるキャセイにとってJALが他のアライアンスに移るのは大きなマイナス。JALの動きからは目が離せないところだろう。

写真提供:キャセイパシフィック航空