川村ゆきえ
1986年1月23日生まれ。北海道出身。血液型O型。グラビアアイドル、タレント、女優として活躍。女優としての出演作品にテレビドラマ『どんど晴れ』(2007年、NHK)、『獣拳戦隊ゲキレンジャー』(2007年、テレビ朝日系)、映画出演作品に『気球クラブ、その後』(2006年、『口裂け女2』(2008年)など。『ひとりかくれんぼ 劇場版』(2009年)に続いて『吸血少女対少女フランケン』(2009年)に主演。最新出演作は『華鬼』(2009年 秋公開予定)。『サントリー ジョッキ生』などCMでも活躍

グラビアやバラエティで大活躍している川村ゆきえが主演するホラーコメディ映画『吸血少女対少女フランケン』が8月15日より公開される。川村ゆきえ演じるキュートな女子高生吸血鬼は、この映画で乙黒えり演じる少女フランケンと文字通り血みどろのバトルを繰り広げる。この作品に主演した川村ゆきえに話を訊いた。

――これまで川村さんはホラー映画に何本か出演されています。今回は普通のホラーとは違うというか、ある意味、ジャンル分け不可能な凄い作品に主演したわけですが、出演されて正直どうでしたか。

川村ゆきえ(以下、川村)「ぱっと思い浮かぶ恐い感じの映画とは違って、『観たら面白いじゃん』という内容の作品だったので、出させていただいて新鮮で楽しかったです。ひとつのホラーという括りにするのはもったいない作品ですし、出来ればビデオレンタルショップの全コーナーに置いて欲しい作品です。こんな、お腹いっぱいになるような作品に主演できて嬉しいですね」

――川村さんは主役の吸血鬼・有角もなみを演じています。この役に関しては?

川村「この役は、何ていうか、自分にない要素がいっぱいありました(笑)。女子高生でちょっと女の子っぽい、ちょっと萌キャラというか、本当にそういう人だよという風に見せる努力をしました。『役作りでメイドカフェに行きました』とかはないんですが、自分の思い描いた感じで演じました。バトルのシーンになるとキャラの印象が違うというギャップも、凄く見せたかったので頑張りました。セリフが多い役でもなかったですし、目とかも雰囲気とか、そういうところからキャラクターを出せたかなと思います」

――川村さんは現在23歳で、『口裂け女2』では人妻役を演じていましたね。今回は17歳の女子高生を演じられたのですが……。

川村「ずっと女子高生役をやりたかったんです。『やっと制服着れる!』ってなったときに嬉しくて、そしたら『吸血鬼役だよ』と言われて、『わぁっ! ビックリ』という感じで……。その代わり普通の高校生役より2倍楽しいものになるって思ったので、楽しみながら頑張ろうと思いました。制服も、着てしまえば私の年齢でも全然ありだなと思いましたし(笑)」

吸血少女対少女フランケン

高校生の水島樹権(斉藤工)は、美しい転向生・有角もなみ(川村ゆきえ)からバレンタインデーに手作りチョコを貰う。それを食べた時から、樹権の身体に異常な事が起こり出す。樹権と急接近するもなみに憎悪を抱く富良野けい子(乙黒えり)を巻き込み、学園は血みどろの地獄と化していくのだった

――東京タワーや高校の体育館のバトルなど、激しいアクションシーンが多い作品ですが、苦労されましたか?

川村「アクションの内容としては、事前に稽古をつけてもらっていたので、なんとなく動きも頭に入っていたし、競演の乙黒えりちゃんがアクション経験者だったので、安心して演じました。アクションシーンって、本番になったら力みすぎてタイミングが合わなくなって怪我することが多々あるみたいなんですが、その部分を指導してくれる先生やえりちゃんにカバーしてもらってスムーズにいったという感じですね」

――苦労したアクションシーンはありますか

川村「とにかく武器の剣が重くて、それで腕が上手に回らなくなってきました」

――あれは重いんですか

川村「結構重くて、利き腕だから右手はなんとかいいんですけど、左手がだんだん弱っていくのを感じるんです(笑)。本当にブンブン振り回してたので、休憩中は椅子や脚立で腕を休めたりしてました」

――あの剣は設定的には川村さんの血が固まって、両腕に剣となって装着されているということなんですよね。

川村「そうです。だからちょっともなみは貧血みたいな感じなんですよ(笑)」

とにかく全編血みどろ。水芸のようなスプラッター描写満載

この剣がとにかく重かったとのこと

――この映画は友松監督と西村監督のふたりが監督するという珍しい作品です。監督がふたりで、大変だった点はありますか。

川村「凄い悩みすぎたとか、そういうことはなかったです。学校などのドラマ部分は友松監督で、血が出たりするアクションシーンは西村監督という配分だったのですが、お互いに見せているキャラが、さっき言ったように違うので、相手の部分を見学しにきた監督は『こっちはこんな感じ?』みたいに思われたんじゃないかなと思いますけど。ふたり監督がいたけど、こっちも勉強というか、楽しみも2倍だったというか、刺激的な撮影でした」

――主人公のもなみのキャラクターなんですが、同級生を下僕にするのも躊躇なかったりとか、イゴールをずっと従えてたりとか、物凄い恐ろしいキャラを川村さんが無邪気に演じていますよね。「これとんでもないな」とか思って観てたのですが。

川村「もなみって『この女、凄くかわいいふりして、嫌なヤツ。でもなんか憎めない』みたいな感じですよね(笑)」

――あと、川村さんはホラー映画がお好きと聞いているんですが。

川村「結構、ホラー映画は気になっちゃう感じです。最近は、残酷系というか、痛いのとかが好きです。『心臓が痛い』みたいな、『腸のあたりも痛い』みたいな感じの作品が好きです(笑)」

――そういうホラー好きな川村さんから見て、ホラー映画とも、怪獣映画とも、学園コメディーとも言える今回の作品はどう映りましたか。

川村「期待をいい意味で裏切る、というか期待以上楽しめる作品だと思います。私自身も初めて観たとき普通に楽しくて拍手しちゃいましたし。多分一般の方が観てくれても、そういう心境になるんじゃないかなって思いました」

――この映画をこれから観る方にひとことお願いします。

川村「血が苦手な方もいると思うんですけど、そういう人は素直に恋愛の方を楽しんでもらっていただければそれで私は満足ですし。血が大好きという人はアクションシーンを瞬きせずに見ていただきたいですね。とにかく、ずっと内容が濃いので、毎秒毎秒楽しんでもらえると思います。楽しむとか考えないで観に行っても、すんなり楽しめると思うので。気楽な気持ちで来ていただけたら大丈夫だと思います」

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