さて、ここで海外の腐女子たちに嬉しい出来事が。
今秋、20年ぶりにリメイク版OVAのリリースが予定されている伝説のBL作品、『間の楔』(あいのくさび)のPVが披露されたのです。
歓声をあげて画面に釘付けになる参加者たちを見て、嬉しそうな鳥飼プロデューサー。
「アメリカではいつ発売になるんですか?」
という参加者からのストレートな質問には、「実はすでにお声はいただいていて、こっそり商談に入っています(笑)。早ければ来年にも海外で発売できるのではないかと思います」
とさらりと重大発表も!
Q.今回の日本ツアーで、どんな戦利品を手に入れましたか?
今回この座談会の前に、一日かけて日本のお店をめぐったという参加者たち(でも一日では全然足りないそうです。さすが……!)。 となると、いったいどんなものを買ったのか気になるところですよね。
この質問に対して一斉に出てきた答えは、やはりというか「同人誌」。どうやら海外では日本の同人誌はお店では販売されていないそうで、アニメ・漫画系のイベントがあるたびに買い付けに行くしかないのだとか。
「アニメイト、まんだらけ、とらのあなに行って同人誌を買いました」と嬉しそうに語った彼女たちの中には、「購入する予定リスト」を持参した計画的な方もいて、そのリストにはBLコミックだけでなく、少年漫画誌などの二次創作同人誌も多数リストアップされており、それを見た「がる★パラ!」編集部の赤松氏が、「えっ! リボーンですか!? いいですよねリボーン!」とものすごい勢いで食いついていたのが印象的でした。
「そういえば……」と、ここで質問を投げかけたのは吉本氏。
Q.日本では作品を読んで、"萌え"という気持ちを同人誌に表現するのですが、皆さんはそういう感情を表現するのにどうしているのでしょうか
この質問に対しては、
「オンラインコミュニティなどに書きこんで気持ちをシェアします」
「サンフランシスコで毎年YAOIコンベンションというイベントがあるのですが、そこではもう家族に会うような気持ちになります(笑)」
といった意見のほかに、
「私たちはこのツアーで初めて知りあったのですが、会ってすぐに『同じオーラを感じる』と思いました(笑)」
これには吉本氏も、「それは日本でも同じですね(笑)」と納得した様子でした。
Q.海外で売ると人気が出るのではないかという商品は? また日本になくて海外にあるというBL関連商品は?
海外で売れば人気になりそうな商品については、満場一致で「ゲーム」。
「今回のツアーでゲームを買って帰りたかったのですが、諦めました。ゲームは日本と海外で規格が違うので遊べないんです」
……とのこと。
これは海外のファンのためにも、各メーカーにはぜひ参考にしていただきたいと思います。
また、"日本になくて海外にあるBL商品"というのは参加者も特に思いつかないようでしたが、そんな中、唯一出てきたのが「攻め受けTシャツ」でした……。
ちなみにここから話はどんどんディープな方向へ展開していくので、書こうかどうか少し迷ったのですが、これ書かなきゃ何のための取材だよ、と僕の中のもう一人の僕が告げるので、とりあえず簡単にQ&A式でまとめてみました。
もうお腹いっぱいですという方は、次の画像あたりまでスクロールで飛ばしてください。
Q.カップリングに関してのこだわりはありますか? 日本ではカップリングが自分の好みと逆転している同人誌を買うことはほとんどないのですが
A.好きな組み合わせは各々が持っているけど、そのペアが好きであればどちらが攻めとか受けとかは気にしません。でも同人誌については自分が好きなカップリングのものを買いますよ
Q.日本では特撮や大河ドラマのような実在の人物に萌えるカップリングがありますが、海外ではそういったものはありますか?
A.リアルな人物同士のカップリングは"スラッシュ"と呼び、それはBLとは違うものなんです。それについては好きな人もそうでない人もいますね。
Q.周囲に腐女子であることを隠していますか?
A. 全然隠してないですね。自分でわざわざ宣言するものでもないけど、聞かれたらちゃんと答えます。でも説明してもだいたいの人は『とにかく日本のものが好きなんだね』と認識するぐらいですけど
Q.世界腐女子サミットについて
最後に、"世界腐女子サミット"というイベントを開きたいという、「がる★パラ!」編集部からの提案があり、「参加したい人は?」という質問には海外勢全員が手を上げていました。
「ファンと、日本の版元の方、あとはゲームクリエイターの方に参加してほしいです」
「サミットでは、どんなものをアメリカでリリースできるか、ということを話し合いたい」
「YAOIは日本から始まったので、最初はやっぱり日本開催で。日本までの渡航代が高いので、毎年色々な場所で開催してみんなにチャンスをあげたい」
「日本で開くなら池袋で!」
これはもしかして、本当に世界腐女子サミットが開催される日も近いのかも……?
※なお、当たり前ですが今回の内容は海外すべての腐女子に当てはまるものではなく、あくまで彼女たちの意見ですので、参考程度にとどめておいてください