世界最大級の家電見本市「International CES 2009」が米ラスベガスで、現地時間8日から開催される。開幕を前に、例年通り前々日イベントとなる「CES Unveiled」が同6日に開催された。ここでは、CES Unveiledに出展されていた製品をご紹介しよう。

台湾のPCメーカーMSIが出展していたのは、ノートPC2製品と、ディスプレイ一体型のコンパクトPC2製品。1台目のノートPCは、記録媒体にHDDとSSDの両方を採用した「U115 Hybrid」。省電力性とスピードで有利なSSDと、容量で有利なHDDをシームレスに使い分けることで、バッテリの長寿命と十分な記憶領域を両立したのが特徴だ。

MSIによれば世界初というHDDとSSDのハイブリットノートPC

「MSI Exclusive Hybrid Storage Technology」を備え、「ECO」モードにすると、一時的にHDDとの接続を切ってSSDのみで動作させることでバッテリー駆動時間を伸ばし、6セルバッテリーで最大12時間の動作が可能だという。

ボディはW260×D180×H19~31.5mm、コンパクトな3セルバッテリーを搭載して1kgと小型軽量。ディスプレイは10型1,024×600ドットの液晶。Menlowプラットフォームのネットブックで、CPUはAtom Z530(1.6GHz)、メモリは1GB、記録媒体は120または160GB HDDと8または16GB SSD、4メディア対応のカードリーダーや802.11b/g、802.11b/g/n、Bluetoothの無線を選択できる。Webカメラを搭載することも可能だ。

米国での発売は1月下旬で、価格は450~500ドルぐらいで、世界中での発売もされるとのことだ。

一見米Appleの「MacBook Air」にも見える薄型ノートPCも出展されていた。モデル名は「MSI X-Slim Series X320」で、13.4型アスペクト比16:9の液晶を搭載しながら、厚さは1.98mmで、最薄部は6mmとなり、「ティッシュの包みより薄い」(同社)というのがウリだ。

薄型ノートPC「X320」。確かに薄くて軽く、デザイン性もいい

液晶を閉じて正面から見るとこれだけ薄い

薄型でも長寿命で、4セルバッテリー利用時で10時間のバッテリー駆動時間を実現。重さも1.3kgに抑えた。

本体左右のポート類。必要なものはそろっている

詳細なスペックは現時点で明らかにされていないが、「何か特別な機能は?」との問いにブースの説明員は「特にないけど、大画面で軽くて薄いでしょ?」との回答。機動性と長寿命、そしてデザインの良さを重視しているようだった。

発売は全世界で4~5月の予定。価格は700~800ドルぐらいをめどにしているということだった。

ディスプレイ一体型PCは「NetOne AE1901」「NetOne AP1900」の2製品。両モデルとも16:9のワイドディスプレイを備え、AE1901はタッチディスプレイとなっている。米国での発売は、AE1901が3月、AP1900が2月、価格はいずれも「500ドルぐらい」(ブースの説明員)だが、AE1901の方がタッチパネルを搭載するため「ちょっと高くなる」(同)。

AE1901(左)とAP1900。AP1900には使いやすさを考慮した独自UIを搭載