12月20日(土)、『鉄男』などで知られる塚本晋也監督の最新作、『悪夢探偵2』の公開初日舞台挨拶がシネセゾン渋谷にて行われました。『悪夢探偵2』は、他人の夢に入るという特殊能力を持つ影沼京一(松田龍平)が悪夢探偵として活躍する映画『悪夢探偵』の続編で、松田龍平は前作からの続投となります。

舞台挨拶当日は、塚本監督の他、松田龍平ほか主要キャストがそろって登壇し、作品の見所などを語りました。

左から塚本晋也監督、松田龍平、三浦由衣、市川実和子、光石研

主演の松田龍平

まずは簡単に登壇者全員から観客へ向けての挨拶が行われたのですが、ちょうどこの日が30以上の新作映画が同時に封切りとなる、いわば映画関係者にとっての"勝負の日"だったこともあり、松田龍平ら4人のキャストは「今日公開されるたくさんの作品の中から『悪夢探偵2』を見にきてくださってありがとうございます」と嬉しそうな表情を見せていました。

挨拶の後、「印象に残っているシーンは?」という質問に、松田と市川は「これから見る方のためにあえて黙っておきます。すべてを見てください」と自信たっぷりに答え、ヒロイン役を務めた三浦は、「私が出てくる最後のシーンで、カメラの後ろにいる龍平さんがヘン顔をされていて、それを見た私の表情が映画の中で(たまたま)すごく良い表情になったので(笑)そこを楽しんでください」とアピールしました。

300人を超える候補の中からヒロインに選ばれた三浦由衣

ピンクのワンピースを綺麗に着こなす市川。こうして見ていると優しいお姉さんという感じですが、作品では……

また、「恐怖体験をしたことがありますか?」という質問に対しては、塚本監督が「子どもの頃からずっと怖がりなんですけど、一回怖がりじゃなくなって、また怖がりになったんです。いつ怖くなかったかというと、就職して昼夜問わず仕事をブイブイやってたとき。あとはね……エッチなことを考えていると怖くなくなります(笑)」とおどけた様子で会場の笑いを誘いました。

「撮影時期は真夏で、むっちゃ暑い中スタッフとキャストが頑張ってくれました」と語る塚本監督

今年で俳優歴30周年を迎えた大ベテランの光石

続いて三浦が「体育館で夜中の3時ぐらいに撮影したんですが、そのぐらいの時間になるとテンションがマックス状態で、そんな自分が怖かったです(笑)」と答え、光石は「根津の古い民家で撮影したときは暗幕で家じゅうを覆って、50℃に達するんじゃないかっていう空気だったんですが、監督やスタッフは一回も外に出ずに怖いぐらいに集中してましたね。スタッフの黒いTシャツが汗の塩で真っ白になっていました」と、撮影時のエピソードに絡めて回答。

どうやらスリラーやホラーの撮影ではお約束の「撮影中の恐怖体験」は、今回はなかったようです。現場の熱気と迫力に押されて、霊も出るに出られなかったのかも? 光石と市川が演じた夫婦は、映画の中ではものすごく恐ろしい役回りなのだとか。二人の演技にも注目ですね。

猛暑の中、監督、キャスト、スタッフが一丸となって製作された『悪夢探偵2』は、現在全国ロードショー中です。