東日本旅客鉄道(以下、JR東日本)は14日と15日、JR上野駅13番ホームにて、ジョイフルトレイン「みのり」を公開した。同車両はキハ48形気動車をリフォームしたもので3両編成。先頭車に展望スペース、中間車に大型テレビ付きイベントスペースが設けられている。10月から、仙台 - 新庄間を結ぶ「リゾートみのり」として走り始める予定だ。公開当日は、10月から12月まで実施される「仙台・宮城デスティネーションキャンペーン」にちなんだ観光展示もあわせて行われた。

「みのり」が上野駅でお披露目

「みのり」の言葉が意味するものは

ジョイフルトレイン「みのり」は、陸羽東線の臨時快速列車「リゾートみのり」用としてキハ48形気動車の内外装を改造したもの。陸羽東線は沿線に鳴子や赤倉など有名な温泉地が多いことから、「奥の細道湯けむりライン」の愛称が与えられている。「みのり」の名は稲穂の「実り」の他に、温泉での「実りあるひととき」、紅葉からイメージされる「実り豊かな秋」の意味が込められているという。

「みのり」の外装色は、紅葉をイメージした深緋(こきひ)色と漆黒を組み合わせて高級感を演出し、稲穂をイメージしたメタリックゴールドの帯を配した。両側面に配したメタリックゴールドのラインは先頭車両の顔部分で交わり、アンティークゴールドの飾り色も入れることで伊達政宗の兜を表現しているとのことだ。また、乗降口の扉はメタリックシルバーとし、「全体的に落ち着いた塗色のなかで華やかさを与えました」(同社)。

2号車

3号車

「みのり」は3両編成での運行となる。先頭車の1号車と3号車は、ほぼ同じ内装となっており、座席定員は34名。運転台の後ろには展望スペースが設置された。「リゾートみのり」は全車指定席で運行するが、この展望所はフリースペースとなっており、乗客が交代で前面展望を楽しめるとのこと。連結部側には車椅子スペースが2つ用意され、トイレも車椅子に対応した広いつくりとなっている。

1,3号車の展望スペース

展望席からの眺め

1,3号車には車椅子固定スペースがある

車椅子にも対応する広いトイレ。水回りは他に男性用トイレやお湯が使える洗面所がある