マツダは8日、新開発の中型ミニバン「ビアンテ (BIANTE)」の発売を開始した。エンジンはレギュラーガソリンの2.0L(リッター)エンジンがメインで、一部にハイオク仕様の2.3Lエンジンが搭載される。価格は219万9,000円から~268万9,000円。月間販売台数は3,000台を計画している。

ビアンテ

今回発売される「ビアンテ」は、先日公開されたもの。今回は詳細なスペック、価格などが発表された。

ビアンテの室内は、2000~2300ccクラスのミニバン(3列シート国産乗用車)として、最大の広さを確保(マツダ調べ)。シート操作により2列目シートの足元に前後863mmの広いスペースも確保できる。広い開口部をもつ両側スライドドア、低いフロアなど、多人数乗車時の扱いやすさにも配慮している。ボディサイズは全長4,715mm、全幅1,770mm、全高1,835~1,855mm、車両重量は1,640~1,750kg。

グレードは「20CS」「20S」「23S」の3種類。2.0Lエンジンを搭載する「20CS」「20S」にはFFと4WDモデルも用意される。トランスミッションはFFが5速AT、4WDが4速ATとなる。ハイオク2.3Lエンジンの「23S」はFFのみで、マニュアルモード付きの5速ATが組み合わせられる。燃費は2.0LのFF車が12.8km/L、4WD車が10.6km/L、2.3Lモデルが11.6km/L。

ボディは高張力鋼板を多用し、大きな開口部を持ちながらも、局部剛性を高めることで優れたボディ剛性を達成したという。サスペンションは、フロントがマクファーソンストラット式、リアがマルチリンク式。大きめのブレーキローターを使った4輪ディスクブレーキを採用している。

2.0L FF車の5速ATはギア比のワイド化により、低速域での加速性能とクルージング時の燃費性能を両立した。また、ボディの空力特性を向上させると同時に、床下の整流を行なうことで、優れた横風安定性を実現。Cd値(抗力係数)もクラストップレベルの0.30を達成した。

安全性能については、クラッシャブルゾーンで衝撃を吸収しつつ、キャビンの変形を抑える高剛性・安全ボディを基本とし、クラッシャブルブレーキペダル、SRSエアバッグシステム、頚部衝撃緩和フロントシートなどを採用。衝突時の歩行者へも配慮した構造としている。

環境性能については、全車が「平成17年基準排出ガス75%低減レベル(SU-LEV)」に認定。2.0Lエンジン搭載の2WD車は「平成22年度燃費基準+20%」を達成し、グリーン税制による優遇制度の対象となる。また、リサイクル性に優れたポリプロピレン材(PP)を前後バンパー、インパネ、トリム類等に使用。クルマ全体でのリサイクル可能率90%以上を達成した。

フロントビュー (20S)

リヤビュー (23S)

インパネ (23S)

インテリア (23S)