三菱ふそうトラック・バスは大型高速路線バス「エアロキング ハイウェイライナー」を2日、発表した。同日夕方から始まった会見では同車をライトアップし、高速夜行バスで活躍する姿をイメージした演出を加えての報道公開が行われた。

今回発表された新型「エアロキング ハイウェイライナー」は、1985年から2005年まで製造された初代「エアロキング」の後継版で、国産で唯一の2階建てバスとなる。座席数は初代の約半分の36席。独立シートを横3列に並べ、ファーストクラスのくつろぎ空間を実現したとしている。価格は東京地区で7,266万円となる。

「エアロキング ハイウェイライナー」。定評のあるフロントデザインは継続しつつ、リアデザインは実用・整備性を考慮し一新したという

発表会では、役者たちによる高速夜行バスの到着シーンが再現された

初代「エアロキング」は、1980年代の観光需要拡大の流れとヨーロッパ製ダブルデッカー車の人気の波に乗って1985年、観光バス需要に応えるかたちで登場した。しかし、居住性の問題や、豪華観光バスに人気を取られたことなどで、次第に観光バスとしての使用が減り、90年代からは高速路線バスとしての需要に支えられてきた。そして2005年、需要低迷や新長期排出ガス基準の制定などから、256台の生産をもって製造を中止。"2代目"エアロキングは3年の時を経てようやく"復活"に至った。ちなみに初代エアロキングは現在、東京圏では、はとバスの東京・横浜定期観光をはじめ、JRバスグループの関西方面行き高速路線バスで活躍する姿を見ることができる。

横3列の余裕あるシートで長旅でもくつろげる移動空間を実現

たっぷりとリクライニングするシートも高速夜行バスの乗客とってはうれしい

「エアロキング ハイウェイライナー」の特徴は、客室空間などが同等のスーパーハイデッカー型のバスよりも20%ほど多い定員数を確保できるところだ。同社は、この新型車を、高速路線バスの標準車両として販売していき、年間25台を売る目標を掲げている。いっぽうで、団塊の世代へ向けた新たな観光需要を喚起するような、別の使い方も模索しているという。

気になる最初の納入先だが、同社国内販売本部バス販売部部長・浦垣光雄氏は、「JRバスグループのある1社」と語るのに留めた。JRバスグループが新型車を投入するとなれば、人気が高く、各社の競争も激しい東京~大阪間の昼行・夜行バスに充当されることが予想される。