江戸東京博物館は、2008年1月からNHK総合にて放送されるNHK大河ドラマ「篤姫」と連動した展覧会「天璋院篤姫展」を、2008年2月19日より開催する。同展では、幕末のファーストレディと称された篤姫が激動の時代をどう生き抜いていったかを、ゆかりの品々や歴史資料を通じてたどっていく。開催期間は4月6日まで。

霧島栄之尾図 尚古集成館 蔵

藍色切子栓付酒瓶 徳川記念財団 蔵

篤姫は、薩摩藩主島津家の分家に生まれながら江戸幕府13代将軍家定の御台所として嫁いだ女性。婚礼後1年半で家定が死去し、篤姫はわずか23歳で落飾、「天璋院(てんしょういん)」と号した。天璋院となった後は、14代将軍家茂の妻・和宮とともに大奥をとりまとめ、戊辰戦争の際には西郷隆盛ら新政府軍に働きかけることで、江戸城無血開城実現に一役買ったことでも有名だ。

同展ではそのような篤姫の生涯を転機ごとに章分けし、展開していく。篤姫の故郷「薩摩」に関係する当時の品から江戸城大奥で使われた華美な調度品、篤姫の肖像画までが一堂に展示される。また、幕末期の徳川存続の思いを徳川家の視点から検証したり、明治維新後の篤姫の動向なども紹介していく。目まぐるしく変わる時代において、ひたすら前に進んでいった篤姫の生き方やポリシーが伝わってくるような展示会となっている。

貝合道具 黒塗桐鳳凰文蒔絵貝桶・合貝 江戸東京博物館 蔵

黒塗葵牡丹紋散蒔絵櫛台 徳川記念財団 蔵

萌黄地葵唐草筥牡丹文二陪織小袿 徳川記念財団 蔵

天璋院肖像 川村清雄筆 徳川記念財団 蔵

観覧料は一般が1,200円、大学・専門学校生が960円、高校生及び65歳以上が600円、中学生以下が無料。開館時間は9時30分~17時30分まで、土曜日のみ9時30分~19時30分。休館日は毎週月曜日としている。