顔認識は「大きな顔=手前の被写体」、「小さな顔=奥の被写体」と認識しているらしく、小さすぎる顔は認識されないこともあった。要は、目や口が判断できる大きさが必要ということだろう。そこでどこまで小さな顔を認識するのか比較してみることにした。

顔の大きさで距離を判断する

撮影方法は、遠く離れた場所から被写体に近づき、検出枠が表示された時点で撮影をする。μ780はズーム倍率を上げていき、その都度検出するか半押ししてチェックした。

検出速度が早かったIXY810、F40fd、T100は、遠く離れた被写体でも認識する能力が高かいようで、画面に対して顔の大きさは小さかった。その次にA30、S50、EX-Z1200、μ780という順番だった。

また、日陰の撮影だったためか、仕上がりの露出もカメラによってかなり違う印象だ。フラッシュ発光した機種は、S50、μ780、EX-Z1200だった。S50は感度がISO800まで上がっており、少々ノイズが出ている。一部白飛びを起こしたがμ780は顔が明るく撮影されている。T100はここでも発光禁止になっていた。申し訳ない。

IXY DIGITAL 810IS

3264×2448(4:3)
5.8mm(35mm相当)
ISO125
ポートレートモード(F2.8、1
60秒)
WB:オート
フラッシュ:発光せず

COOLPIX S50

3272×2304(4:3)
15.7mm(95mm相当)
ISO800
顔認識ポートレート(F4.5、1/500秒)
WB:オート
フラッシュ:発光

Optio A30

3648×2736(4:3)
7.9mm(38mm相当)
ISO200
ポートレート(F2.8、1/80秒)
WB:オート
フラッシュ:発光せず

μ780

SHQ(JPEG)
8.9mm(36mm相当)
ISO100
ポートレート(F3.8、1/50秒)
WB:オート
フラッシュ:発光

FinePix F40fd

3648×2736(4:3)
8mm(36mm相当)
ISO200
ポートレート(F2.8、1/160秒)
WB:オート
フラッシュ:発光せず

Cyber-shot T100

3264×2448(4:3)
5.8mm(35mm相当)
ISO100
ソフトスナップモード(F3.5、1/25秒)
WB:オート
フラッシュ:発光禁止

EXILIM ZOOM EX-Z1200

4000×3000(4:3)
7.9(37mm相当)
ISO50
プログラムオート(F3.5、1/80秒)
WB:オート
フラッシュ:発光

人物の距離を離して撮影

先ほどは2人を並べて撮影したが、前後に離れた場合はどうだろうか。これは全機種ではなく、小さな顔でも認識したIXY810、F40fd、T100の3機種のみで試してみた。2人の距離は約2m。順光と斜光で撮影してみたが、順光では3機種とも2人の顔を認識し、斜光でIXY810とT100は手前の人物しか認識せず、F40fdだけが2人を認識した。当たり前だが、顔がわかりやすければ認識し、わかりづらいなら認識しないということのようだ。

IXY DIGITAL 810IS 順光

3264x2448(4:3)
5.8mm(35mm相当)
ISO80
ポートレートモード(F8、1/200秒)
WB:オート
フラッシュ:発光せず

IXY DIGITAL 810IS 斜光

3264x2448(4:3)
5.8mm(35mm相当)
ISO80
ポートレートモード(F8、1/200秒)
WB:オート
フラッシュ:発光せず

いろいろな状況で撮影してみる

メガネをかけている人、帽子を被っている人はどうだろうか? 細い縁のメガネと太ブチメガネでは精度は変わってくるのか? などいろいろな状況で試してみる。まずはメガネだが、縁の細いメガネの認識率はかけてない人の顔と変わらないが、縁の太いメガネでは精度が落ちてしまうようだ。サングラスは太ブチメガネよりも悪かった。検出しづらいメガネは、EX-Z1200の登録モードが役立つだろう。帽子は眉毛が隠れるくらい深く被ると認識しなくなる。顔のパーツが隠れてしまうと検出精度は落ちるのがよくわかる結果だ。

帽子のみ
IXY DIGITAL 810ISで撮影。顔にピントが合うが、顔が黒く潰れてしまった
3264×2448(4:3)
5.8mm(35mm相当)
ISO80
ポートレートモード(F2.8、1/100秒)
WB:オート
フラッシュ:発光せず

メガネ+帽子
IXY DIGITAL 810ISで撮影
3264×2448(4:3)
5.8mm(35mm相当)
ISO125
ポートレートモード(F2.8、1/60秒)
WB:オート
フラッシュ:発光せず