個人事業主の方の中には、「本当にキャッシュレス決済を導入できるのか」「費用や手間がかかりそうで不安」と感じている方も多いのではないでしょうか。
しかし、近年はスマホ決済やクレジットカードの利用が主流となり、キャッシュレスに対応していないことで機会損失につながるケースも珍しくありません。実際には、個人事業主でも手軽かつ低コストで導入できる方法が複数あり、始めやすいのが現状です。
この記事では、キャッシュレス決済のメリットから導入方法、個人事業主におすすめのサービスまで解説します。

集客力の強化や業務効率化を図りたい方にとって、キャッシュレス対応は今や必須の選択肢です。導入を検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください。
個人事業主にもキャッシュレス決済導入はおすすめ
個人事業主であっても、キャッシュレス決済を導入するメリットは十分にあります。なぜなら、現代では多くの消費者が現金を持ち歩かず、スマホやカードでの支払いを前提としているためです。





























例えば、PayPayやクレジットカードに対応していないと、支払いを諦められてしまうケースもあります。政府もキャッシュレス化を推進しており、今後さらに需要が高まると予想されます。
導入に不安がある方も、スマホだけで始められる方法など選択肢は豊富です。時代の変化に合わせて対応することで、機会損失を減らすことにもつながるため、個人事業主であってもキャッシュレス決済の導入を前向きに検討する価値があるでしょう。
個人事業主がキャッシュレス決済を導入する3つの方法
キャッシュレス決済を導入するには「決済端末が必ず必要」と思われがちですが、実はそうとは限りません。導入方法にはいくつか種類があり、決済端末を使う方法を含めて代表的なものは3つに分けられます。
なかには初期費用を抑えられる方法もあるため、それぞれの特徴を理解した上で、自身に合った方法を選びましょう。
導入方法 | 初期費用 | 専用端末の必要性 |
---|---|---|
決済端末を購入する | 決済端末代 | 必要(Square、Airペイなど) |
QRコード決済サービスに申し込む | 低コストまたは無料 | 必要(PayPayは不要) |
スマホのタッチ決済機能を活用する | ほぼ不要 | 不要(スマートフォンのみ) |
決済端末を導入する
専用の決済端末を導入すれば、クレジットカードやICカード、QRコード決済など幅広い決済手段に対応できます。タッチ決済や暗証番号入力にも対応しているため、利用者にとっても安心して使いやすいのが特長です。
代表的なサービスには「Square ターミナル」や「Airペイ」などがあり、小規模な店舗でも導入しやすく、POSレジ機能と連携できるタイプも多く提供されています。会計のスムーズさや売上管理の効率化にもつながるため、日常的な業務の負担軽減にも効果的です。
決済端末を導入する場合は申し込み時に端末を購入するかレンタルする必要があるため、初期費用が発生します。ただ、中にはキャンペーンで決済端末費用を無料としているサービスもありますので、初期費用を抑えたい方は、こういったサービスを選びましょう。





























幅広い決済手段に対応できる点、操作性が高いという点から、専用端末の導入は最もおすすめできる選択肢です。
QRコード決済サービスに申し込む
QRコード決済は、スマートフォンを使って支払うキャッシュレス決済の一種で、導入の手軽さから小規模店舗でも広く利用されています。代表的なサービスとしては、PayPay、楽天ペイ、d払いなどが挙げられます。
中でもPayPayの導入方法には以下の2種類あり、店舗の規模や目的に応じて使い分けが可能です。
- スキャン方式(利用者が読み取る)
印刷したQRコードを店頭に設置し、利用者が自分のスマートフォンで読み取って支払うタイプ。専用端末が不要で、初期費用をほとんどかけずに導入できます。 - リーダー方式(店舗が読み取る)
専用端末やPOSレジを使って、店舗側が利用者のQRコードを読み取るタイプ。売上管理や他決済との連携など、多機能な運用が可能です。
初期費用をできるだけ抑えてキャッシュレス決済を始めたい場合は、PayPayの「スキャン方式」がおすすめです。ただし、スキャン方式はクレジットカード決済に対応していません。
一方、楽天ペイやd払いなどの他のQRコード決済サービスでは、店舗側に専用端末やアプリ操作が必要となるケースが多いです。導入を検討する際は、各サービスの導入条件や必要な機器を事前に確認しておきましょう。





























個人事業主のPayPay導入方法については、こちらの記事で詳しくまとめています。併せて参考にしてください。
スマートフォンのタッチ決済機能を活用する
最近ではiPhoneやAndroidのスマートフォンをそのまま決済端末として使えるサービスが登場しています。
例えば「Tap to Pay on iPhone」では、専用のカードリーダーを使わずに、iPhone1台でクレジットカードやタッチ決済に対応することが可能です。一方、Android端末でも同様の機能に対応したサービスがあり、今後はさらに対応機種やプラットフォームの拡大が期待されています。
これらのサービスは、専用アプリをインストールして設定するだけで導入できるため、スマートフォンがそのままキャッシュレス決済端末として活用できます。
省スペースかつ初期コストを抑えられることから、対面販売やイベント出店、移動販売などのシーンで特に便利な方法といえるでしょう。





























iPhoneの決済端末(Tap to Pay on iPhone)の導入方法については、こちらの記事で詳しくまとめています。併せて参考にしてください。
個人事業主のキャッシュレス決済導入におすすめの端末3選
続いては、初期費用の安さ・使いやすさ・対応範囲の広さなどをふまえ、個人事業主におすすめのキャッシュレス決済端末を3つご紹介します。





























数あるキャッシュレス決済端末の中から、以下の3つを厳選しました。
初期費用 | 月額料金 | 決済手数料 | |
---|---|---|---|
Square | 端末費用のみ (4,980円〜) ※スマホでタッチ決済なら無料 |
0円 | 2.5%〜3.25% |
PAYGATE | 無料 | 3,300円 | 1.98%〜 |
Airペイ | 無料 | 0円 | 2.48%〜3.24% |
Square(スクエア)
出典元:Square公式HP
Square(スクエア)の特徴
- 初期費用・月額費用0円で始めやすい
- 最短で翌営業日に入金、振込手数料も無料
\無料アカウント作成ですぐに始められる/
公式HPはこちら
名称 | Square(スクエア) |
---|---|
初期費用 | 端末費用のみ(4,980円〜) ※スマホでタッチ決済なら無料 |
月額料金 (税込) |
0円 |
決済手数料 | 2.5%〜3.25% |
対応決済手段 |
|
入金サイクル | 翌営業日入金 (三井住友銀行・みずほ銀行の場合/その他の銀行は週1回) |
運営会社 | Square株式会社 |
公式HP | https://squareup.com/jp/ja |
Squareは、様々な携帯の端末を提供しているキャッシュレス決済サービスです。スマホやタブレットに接続して使用するカードリーダー型は、iOSだけでなくAndroidデバイスにも対応しています。
初期費用・月額料金ともに無料で使えるため、コストを抑えたい個人事業主にぴったり。入金サイクルが翌日(三井住友銀行とみずほ銀行)という点も、資金効率を重視したい個人事業者から支持されているポイントと言えるでしょう。





























用意されている端末は以下の4種類あり、用途に合わせた選択が可能です。
- スマホと連携して使う「Square リーダー」
- レシート印刷も可能な「Square ターミナル」
- タブレット一体型端末「Square スタンド」
- フルスペック据え置き型「Square レジスター」
年間キャッシュレス決済額が3,000万円以下であればVisa・Mastercardの決済手数料が2.5%になるため、小規模な事業を展開している事業者にもおすすめです。
\無料アカウント作成ですぐに始められる/
公式HPはこちら





























Square(スクエア)について詳しく知りたい方は、以下のページも参考にしてください。




PAYGATE(ペイゲート)
出典元:PAYGATE公式HP
PAYGATE(ペイゲート)の特徴
- スマレジと連携できる
- キャンペーンで端末費用が0円に
\キャンペーンで端末費用が0円/
公式HPはこちら
名称 | PAYGATE(ペイゲート) |
---|---|
初期費用 | 無料 |
月額料金 (税込) |
3,300円 |
決済手数料 |
|
対応決済手段 |
|
入金サイクル | 月2回(QRコード決済は月1回) |
運営会社 | 株式会社スマレジ |
公式HP | https://www.paygate.ne.jp |
PAYGATEは、スマレジと連携可能なマルチ決済サービスで、複数のキャッシュレス決済手段を一括管理できる便利なシステムです。クレジットカード、QRコード決済、電子マネーなど、多様な決済方法に対応しており、店舗のニーズに柔軟に応えます。
決済データは自動的にスマレジと連携されるため、売上管理を効率化できるのが特徴。また、バッテリー式でワイヤレス対応のため、キッチンカーのような限られたスペースでもスムーズに活用できます。
現在は、通常36,000円(税込)の端末代が無料になるキャンペーンを実施中です。。
\キャンペーンで端末費用が0円/
公式HPはこちら





























スマレジについて詳しく知りたい方は、以下のページも参考にしてください。




Airペイ(エアペイ)
出典元:Airペイ公式HP
Airペイ(エアペイ)の特徴
- キャンペーンで端末・iPadの導入費用が無料になる
- Airレジと連携し、売上・顧客管理も一括対応可能
\キャッシュレス導入0円キャンペーン中/
公式HPはこちら
名称 | Airペイ(エアペイ) |
---|---|
初期費用 | 無料 |
月額料金 (税込) |
0円 |
決済手数料 | 2.48%〜3.24% |
対応決済手段 |
|
入金サイクル | 月6回入金 (三井住友銀行・三菱UFJ銀行・みずほ銀行/その他の銀行は月3回) |
運営会社 | 株式会社リクルート |
公式HP | https://airregi.jp/payment/ |
Airペイは月額費用がかからず、キャンペーンを活用すれば専用端末も0円で導入できるコストパフォーマンスに優れたキャッシュレス決済サービスです。
クレジットカードや電子マネー、QRコード決済(Airペイ QRの追加申込が必要)など、多様な決済方法に対応しており、業種や店舗規模を問わず導入しやすいのが特長。
さらに、無料で使えるPOSレジアプリ「Airレジ」と連携すれば、売上の自動集計や顧客管理、在庫管理なども一括で行えるため、業務の効率化にもつながります。開業準備中の方や、会計まわりを1つにまとめて運用したい個人事業主におすすめです。
\キャッシュレス導入0円キャンペーン中/
公式HPはこちら





























Airレジについて詳しく知りたい方は、以下のページも参考にしてください。




キャッシュレス決済導入のポイント5つ
キャッシュレス決済サービスを選ぶ際は、コストや機能だけでなく、自分の事業に合っているかどうかを見極めることが重要です。導入前に確認したい5つのポイントを解説します。
- 自店舗に最適な導入方法を選択する
- 手数料とコストを比較する
- 入金サイクルをチェックする
- 審査の内容と期間を把握しておく
- 導入後のサポート体制もチェックする
自店舗に最適な導入方法を選択する
キャッシュレス決済の導入方法には、専用端末を使うタイプやQRコード、スマートフォン決済などがあります。それぞれにメリットと注意点があるため、自分の業種や営業スタイルに合った方法を選ぶことが重要です。





























例えば、イベント出店が多いなら持ち運びができるモバイル端末が便利ですし、対面での決済が多いならタッチ決済対応の固定端末が向いています。
導入後に使いづらいと感じないよう、運用面も考慮して選びましょう。
手数料とコストを比較する
キャッシュレス決済サービスは、初期費用・月額料金・決済手数料・振込手数料などのコストがサービスごとに異なります。なかには無料キャンペーンや手数料の優遇プランを実施しているものもあるため、複数のサービスを比較しながら選ぶことが重要です。





























例えば、月額料金が無料でも決済手数料が高いケース、初期費用はかかるもののその後のランニングコストを抑えられる場合もあります。
導入前に全体のコストバランスを把握しておくことで、自分の事業に合った無理のない運用が可能となるでしょう。
入金サイクルをチェックする
売上の入金タイミングはサービスによって異なり、「翌営業日」「週1回」「月1回」など差があります。入金のタイミングが遅いと、資金繰りに支障をきたす可能性があるため、自身の事業規模や収支サイクルに合ったサービスを選ぶことが大切です。





























導入後の運営に直結する重要な要素のため、事前に確認しておきましょう。日々の現金が必要な業種では、早期入金に対応しているサービスを選ぶと安心です。
審査の内容と期間を把握しておく
キャッシュレス決済を導入する際には、事業内容や本人確認書類をもとにした審査が必要です。提出する書類や審査にかかる期間はサービスによって異なり、業種によっては追加の書類が求められる場合もあります。





























具体的には、飲食店であれば「営業許可証」、美容業であれば「資格証明書」などが必要になることがあります。
スムーズに導入を進めるためには、事前に必要書類を確認し、漏れや不備がないように準備しておくことが重要です。
導入後のサポート体制もチェックする
万が一のトラブルや操作に不安がある場合に備えて、サポート体制が充実しているサービスを選ぶと安心です。導入時の設置支援から、稼働後のトラブル対応まで幅広くサポートがあるかを確認しておきましょう。





























例えば、電話やチャットですぐに問い合わせができる窓口があると、機器の不具合や操作に関する疑問にもスムーズに対応できます。
サポート体制はつい見落としがちですが、導入後の使いやすさや満足度に直結する重要なポイントです。
個人事業主がキャッシュレス決済を導入する3つのメリット
キャッシュレス決済には、集客や業務効率の向上など、個人事業主にとって多くのメリットがあります。ここでは代表的な3つを解説します。
- 顧客獲得力の強化
- 売上データの自動管理による業務効率アップ
- 現金の紛失や盗難リスクの軽減
顧客獲得力の強化
キャッシュレス決済を導入すると、幅広い顧客層に対応できるようになります。現金しか使えない店舗では、せっかく購入意欲のあるお客様がいても、支払い手段が合わず購入を断念されてしまうケースも少なくありません。





























特に最近は、現金を持ち歩かない若年層を中心に、キャッシュレスでの買い物が当たり前になりつつある状況です。こうしたニーズに対応することで、新規顧客の獲得やリピーターの増加にもつながるでしょう。
売上データの自動管理による業務効率アップ
キャッシュレス決済を導入すると、売上データが自動で記録されるため、会計や在庫管理の効率が向上します。現金払いでは、売上を手作業で集計したり、レジ締めに時間をかけたりする必要がありますが、キャッシュレスならその手間が省けます。





























例えば、売上の分析機能がある端末を使えば、どの時間帯に何が売れているかを可視化でき、経営判断にも活用可能です。業務の負担を減らし、時間と労力の節約にもつながります。
現金の紛失や盗難リスクの軽減
現金を取り扱う限り、紛失や盗難、会計ミスといったリスクは常に伴います。しかし、キャッシュレス決済を導入することで、そうした現金にまつわるトラブルを大幅に減らすことが可能です。





























具体例を挙げると、閉店後のレジ精算や、翌日の現金入金といった手間がなくなり、防犯面の安心感も得られます。特に小規模店舗や1人で運営する事業者にとっては、日々の負担が軽減される大きなメリットとなるでしょう。
個人事業主も知っておきたいキャッシュレス決済の種類
キャッシュレス決済にはいくつかの種類があり、それぞれ仕組みや特徴が異なります。ここでは代表的な4つの種類を見ていきましょう。
支払いのタイミング | 専用端末が必要か | 主なサービス例 | |
---|---|---|---|
クレジットカード決済 | 後払い | 必要 | VISA、Mastercard |
デビットカード決済 | 即時引き落とし | 必要 | J-Debit |
QRコード決済 | チャージ式/後払い | サービスによる | PayPay、楽天ペイなど |
電子マネー決済 | 主にチャージ式 | 必要 | Suica、iD、QUICPay |
クレジットカード決済
クレジットカード決済は、キャッシュレス決済の中でも特に利用者が多い代表的な支払い方法です。支払いは後払いで、商品やサービスを利用した後に、まとめて代金を支払う仕組みになっています。
高額な取引にも対応できるため、客単価が高い業種では特に重宝されます。店舗側は専用の決済端末やスマートフォンでカードを読み取るだけで決済が完了し、操作も簡単です。





























クレジットカードが使えるかどうかは、消費者が店舗を選ぶ際の判断基準になることもあり、集客の面でもメリットがあります。
デビットカード決済
デビットカード決済は、支払いと同時に利用者の銀行口座から代金が即時に引き落とされる仕組みです。カードを提示するだけでその場で決済が完了するため、使いすぎの心配がなく、安心して利用できます。
クレジットカードのような審査が不要な点も利用しやすさのポイントです。店舗側にとっても、現金での支払いに近い感覚で導入でき、初期のハードルはそれほど高くありません。





























幅広い世代に受け入れられており、今後ますます普及が進むことが期待されている決済手段です。
QRコード決済
QRコード決済は、スマートフォンを使って支払うタイプのキャッシュレス決済です。代表的なサービスには、PayPayや楽天ペイ、d払いなどがあり、利用者が自分のQRコードを提示するか、店舗のQRコードを読み取ることで決済が完了します。
中でも、PayPayは専用端末を使わずに、スマートフォンと印刷したQRコードだけで始められるため、初期費用を抑えたい事業者に人気です。





























また、QRコード決済はチャージ式と後払い式の両方に対応しており、使い方の幅が広いのも特徴です。今後ますます普及することが期待されています。
電子マネー決済
電子マネー決済は、SuicaやPASMOなどのICカードやスマートフォンを専用端末にかざすだけで支払いができるキャッシュレス決済です。事前にチャージして使う前払い型が主流ですが、最近では後払いに対応したサービスも登場しています。





























導入には専用の読み取り端末が必要ですが、利用している人が多いため、導入する価値は十分にあります。
キャッシュレス決済導入の手順
キャッシュレス決済を導入する際は、以下のような手順で進めるのが一般的です。
- 導入したい決済サービスを選ぶ
- 決済事業者や決済代行会社に申し込む
- 必要書類を提出する
- 審査を受ける
- 決済端末の設定・利用開始
まずは、自店舗の業種や顧客層に合った決済方法を選び、各サービスの公式HPなどから申し込みを行います。その後、本人確認書類や営業許可証など、指定された書類を提出して審査を受けます。
なお、必要な書類はサービスや業種によって異なることがあるため、事前の確認が大切です。





























例えば、飲食店であれば「飲食店営業許可証」や「メニュー表」、宿泊施設であれば「宿泊営業許可証」などが必要になるケースがあります。
審査に通過した後は、決済端末の設定やアプリのインストールを行い、すぐに運用を始められます。サービスによっては、申し込みから即日で導入できるケースもあり、スピーディーな立ち上げが可能です。
個人事業主がキャッシュレス決済を導入する注意点
キャッシュレス決済には多くのメリットがありますが、導入前に押さえておきたい注意点もあります。トラブルや失敗を防ぐために、以下のポイントを確認しておきましょう。
- 売上から決済手数料が差し引かれる
- 審査に通らないケースもある
- 入金のタイミングに注意する
- 現金も準備しておく必要がある
- 導入に一定のコストがかかる
売上から決済手数料が差し引かれる
キャッシュレス決済では、取引ごとに決済手数料がかかり、その分が売上から差し引かれます。
【差し引かれる手数料の具体例(売上10,000円の場合)】
手数料率 | 差し引かれる手数料 | 実際の入金額 |
---|---|---|
3% | 300円(10,000 × 3%) | 9,700円 |
2% | 200円(10,000 × 2%) | 9,800円 |
1.98% | 198円(10,000 × 1.98%) | 9,802円 |
このように、手数料率の違いが利益に大きく影響するため、導入前に自社の売上規模に合わせて試算しておくことが重要です。





























手数料はサービスによって異なり、業種や契約条件によって優遇される場合もあるため、比較検討をして選びましょう。
審査に通らないケースもある
キャッシュレス決済を導入するには、事前に審査を受ける必要があります。審査では、事業内容や販売している商品・サービス、申請者の本人確認情報などが確認され、内容によっては審査に通らないケースもあります。





























スムーズに導入を進めるためにも、あらかじめ利用したいサービスの審査基準を確認しておくと安心です。
入金のタイミングに注意する
キャッシュレス決済では、現金払いと違って売上がその場で手元に入るわけではありません。多くのサービスは、決済後に一定の期間を経て、指定した銀行口座へ入金される仕組みになっています。
そのため、仕入れや支払いのタイミングと入金の時期が合わないと、資金繰りに影響が出る可能性もあります。





























トラブルを防ぐためにも、自分の事業スタイルに合った入金サイクルかどうかを、事前に確認しておきましょう。
現金も準備しておく必要がある
キャッシュレス決済の利用者は年々増えていますが、全てのお客様がキャッシュレスを利用するとは限りません。
特に高齢者や現金派の方が多い地域では、現金での支払いに対応し続ける必要があります。そのため、つり銭や両替の準備、現金の管理業務は今後もしばらく必要です。
売上管理も「キャッシュレス」と「現金」で分けて対応しなければならず、二重管理の手間が発生します。





























こうした背景から、完全キャッシュレスへの移行には、まだ時間がかかるのが現状です。
導入に一定のコストがかかる
キャッシュレス決済を導入する際には、初期費用やランニングコストがかかるケースがあります。
例えば、決済端末の購入費や月額利用料のほか、通信費、プリンターやタブレットなどの周辺機器が必要になる場合もあります。
端末を無料で提供するキャンペーンを実施しているサービスもありますが、適用には条件があるため、事前の確認が重要です。





























導入後に想定外の負担が生じないように、公式情報を確認し、自社の運用に合ったコスト計画を立てましょう。
まとめ
キャッシュレス決済は、個人事業主にとっても導入するメリットが大きく、集客力の向上や業務効率化、現金管理リスクの軽減にもつながります。クレジットカードやQRコード、電子マネーなど、決済手段の種類も豊富で、店舗の規模や業態に応じて柔軟に導入できる点も魅力です。
キャッシュレス決済の代表的な導入方法は、次の3つに分けられます。
- 決済端末を導入する
- QRコード決済サービスに申し込む
- スマートフォンのタッチ決済機能を活用する
近年はスマートフォンを活用した低コストな導入方法も増えており、キャッシュレス化のハードルは確実に下がっています。ただし、手数料や入金サイクル、審査内容などはサービスごとに異なるため、導入前に比較検討することが重要です。
事業スタイルに合った方法を選び、無理なくキャッシュレス導入を進めましょう。